SSブログ

選択的夫婦別姓は何をもたらすか [民主党]

民主党が今国会に選択的夫婦別姓法案を閣法(政府法案)として提出する方針だという。

例によってマスメディアはほとんど報道しないので、この法律が何をもたらすか国民にはほとんど知らされていない。

マニフェストにも載せていない項目で、国民に知らせないうちに数にものを言わせて法案を通してしまおうという、民主党の全体主義的特質が露わになっている。

外国人地方参政権法案や人権救済法案、そしてこの夫婦別姓法案とくると、どうも人が嫌がる法律を、イデオロギーに基づいて強引に押し通したがる、という有権者無視の態度がはっきりしてくる。

選挙で多数をとってしまえば、あとはこっちのものだと思っているのだろう。

選択的夫婦別姓は選択性なので、夫婦別姓がいやな人には関係ないと思うかもしれないが、実はそうではないのである。

特に女性の場合には、結婚して姓が変わると職場や業務上での不便を感じることがあり、そのために便宜的に旧姓の使用を続けている人たちが少なくない。

しかし今回の法案では、民法の規定そのものを変えようとしている。

高市早苗議員の解説(so-tv3月2日)や産経3月3日記事を参考に、問題点を列挙すると

戸籍自体が変わってしまう

戸籍上、夫と妻は別々の姓になる。子供もどちらかの親とは姓が違うことになる。現行民法で通称を使用出来るようにすることとはまったく違う。戸籍そのものが変わってくる。

このことによって姓とは家族の呼称であるという、自身の出自を明らかにする明治以来の歴史的な拠り所が無くなってしまう。

②セットになっているもの

非嫡出子(夫の愛人の子など)への相続権が実子と同じ割合になる。現行は2分の1。法律になってしまえば、正妻と実子の相続権利は今以上に減らされる。

夫婦と一人息子の3人で会社を切り盛りし、今では社員50人を抱えるまでになった。息子には後継者として任せよう、と思った矢先、夫が病気で急逝した。

ところが通夜の日、知らない女性が10代の子を連れて現れた。この子は夫の子供だという。しかもこの子には息子と同額の遺産を相続する権利がある、として相続を迫ってきた。

(改正民法には非嫡出子差別の禁止として、不倫で生まれた子にも財産を平等に与えるよう定めている。)実家は銀行の担保に入っており、あとは会社の株を渡して経営に参加させる位しかない。

しかし、息子は10数年間、父とともに汗を流し、会社をここまで大きくしたのに・・・。

③子供の姓はどちらかに統一

子供の姓は親のどちらかの姓に統一する。当然のことだが、選ばれなかった姓は子供の代には消滅する。姓の選択をめぐって夫婦間や親族間でトラブルが頻発しないだろうか。

(将来生まれてくる子供の姓は、結婚前に決めなければならない)『家名を残すには子供の姓は佐藤にしたいと、両親が願っているの』『僕の両親は、そもそも別姓に反対だったんだ。親子別姓はおかしいだろ。僕だけが鈴木で、君と子どもたちはみな佐藤?』

『子供から、どうしてお父さんだけ姓が違うの?といわれる僕の気持ちを考えてくれよ。』親戚を交えた両家の協議は、お互い譲らず険悪な雰囲気に。少子化の時代に、子供の姓をめぐって大きな葛藤が起こらないか。

このことを理由に、婚姻率が下がることも考えられる。

日本の税制や相続、社会保険制度などは、戸籍の家族を単位に成り立っているが、扶養控除や配偶者控除などを含めて大きな影響が出てくるだろう。

④最大の問題は家族のきずな、子供が犠牲にならないか

夫婦別姓は親子別姓だということ。何人子供がいてもどちらかの姓に統一される。いったん決めてしまえば同姓に戻すこと出来ない。

日本社会では、結婚によって夫婦が同姓となり、支えあいながら生きていく。この大きな原則が脅かされている。同姓家族と別姓家族が混在する社会。

思春期を迎えた子供は、両親の姓が違うことに違和感を覚えるだろう。両親は、姓が違うだけで家族に変わりはない、という。しかし、親が自分たちの生き方を正当化し、自分に押し付けてくるという違和感。

表札を見た同級生から『離婚したのに同居している』『家庭内別居だ』とからかわれている。やり場のない寂しさと不信感が募る。

これが日本解体法案といわれる理由は、日本人としての長い年月にわたって築き上げてきた社会のありようが、根本的に変えられてしまうということだろう。

社会の構成単位は個人となり、長男、二男、長女の区別もなくなり、嫡出子と非嫡出子の区別もなくなり、戸籍が個人籍になる日が来るのだろうか。

その行きつく先は、戸籍の解体、さらに国籍も解体して、外国人との区別もなくなるのだろうか。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0