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交通心理士会大会の参加報告2 [事故防止]

前回に続き文責は筆者です。


講演Ⅱ 『自動運転に対するドライバーの受容性の検討』

          多田 昌裕 近畿大学理工学部情報学科


人工知能やセンシング技術の急速な発展に伴い、自動走行システムを搭載した車両(自動運転車両)が当たり前のように走行する交通社会の到来が間近に迫っている。


内閣府の自動走行システム研究開発計画では、2025年を目途に完全自動走行システムの市場化が可能となるよう、研究開発を進めることが技術的目標として挙げられている。


この自動運転車両の増加が交通環境にどのような影響を及ぼすのか、道路の効率的利用が促進されるのか、事故減少に寄与するのか、あるいは自動運転車両の増加に伴い新たな事故リスクが発生しないか、などについての知見はまだ十分に蓄積されていない。


一般道においては、当面の間レベル2の準自動運転車両が主になると考えられるため、準自動運転技術をドライバーが適切に取り扱うことができるのか、準自動運転による新たな事故リスクが発生しないか検討することは重要な課題である。


準自動運転によりドライバーは速度コントロールや操舵タスクから解放されるが、そこから生まれた余裕を周辺監視に振り向けることが期待される。しかし一方では漫然運転を誘発する恐れも指摘されている。ドライビングシミュレーター及び実車を用いた実験を行い、結果を考察した。


・・・以上大会報告でした。



大変難しい研究をされているので筆者にはこれ以上説明できません。


ところで自動運転の技術はどこまで実現しているのでしょうか。


どうも現時点では、完全自動運転は近い将来、実現しそうにはないようです。


自動運転の目とも言えるLiDARは高性能ですが、粒子状物質まで捉えてしまい、雨粒の一つ一つを障害物と認識して車は停止してしまう。


予め3D地図があって、その地図と照合しながら自動運転車は初めて動くもので、道路の形状が変わったり、通行止めなどに対して対応が大変であること。


強い日差しが当たる逆光時や台風、大雨などの悪天候時は使い物にならない。


高速道路では複雑な場面での合流や急な割込みに対応できないこと。


繁華街の狭い道路では、人や自転車の動きに合わせて通り抜けることが不得意。少し進んではすぐ止まる、の繰り返しになる可能性が高い。渋滞が発生する。


人が道路脇に立っている場合、横断しようとしているのか、待っているのか判断できない。止まることを優先するなら自動運転車のために道路は渋滞するだろう。止まらない場合は事故多発。


当然ながら後続車が人の運転である場合は、追突の危険性が増加する。


おそらく筆者の予測では、何かある度に止まろうとするため、街中の運転は今より低速になるでしょう。


さらに言うなら、急な飛び出しや車に向かって飛び込まれた場合、時速40キロの自動運転車でも止まれないでしょう。どんなに高性能でも車には停止距離が必要だからです。


もう一つ懸念材料があります。


自動運転車が走行するためには、周辺の車や施設との通信が不可欠です。その通信がハッカーに乗っ取られてしまうと、一瞬にして車はテロリストと化し、人ごみの中へ突っ込んで行くことになります。この点に関して、防ぐ手立てはまだありません。




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