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待てない、譲れない [事故防止]

プロドライバーの皆さんは、一般乗用車(自家用車)の運転をどのように見ているでしょうか?

いつも彼らと一緒にいる中で安全に走りたいなら、彼らの運転行動を捉えておくことも役に立つと思います。それによって自分の運転も変わってくるでしょう。

ここで紹介するのは、私の私見です。客観的なデータではありません。しかし、やっぱりそうだな、と思って頂けるところが少なからずあると思います。

ただし、すべての自家用車がそうだという訳ではありません。

待てない  とにかく待てない。前車が右折待ちしていても、隙間があればどんどんすり抜けようとする。

バスや駐車車両があると、対向車線へ突っ込んでくる。向こうから車が来ようが、お構いなし。

〇譲れない  路地からバス通りに出てくる車には譲らない。トラックやバスなど大きな車両が相手だと、前を詰めようとする。合流地点ではムキになって前を詰める。優先である筈の路線バスが発進の合図を出していても、譲らない。

いいえ、譲らないのではなく、譲れないのではないのか。

〇割り込みが好き  ちょっとした隙間があれば簡単に割り込んでくる。相手に急ブレーキを踏ませても平気。時に目測を誤って事故を起こす。ずっと前に行って入れば良いのに目の前で割り込みをする。ハザード出せば何でも許されるって?ウインカーを出さない車もいる。

〇スピードを出したがる  少しの距離でもスタートダッシュ。前に出たらそこで割り込み。

〇気が変わる  コンビニやパチンコ屋があると、いきなり曲がる。ウインカーはその後。信号が青になると、そこで右折のウインカーを出す。後ろの人は堪りません。

〇認知、判断、動作の判断を間違える  路地から通りに出て右折する時、左右両方のタイミングを計らなければならないが、右からの車が接近しているのに飛び出してしまう。さっき見た時は、遠くにいたから大丈夫と思うのか?

筆者の体験では、走行中、遠くにこちらへ右折しようとしている自家用車を発見。しかし出てこない。そのうちにどんどん接近していくので、待っているのだと思ったら、真直に来たときに飛び出してきた。こちらは急ブレーキ。

〇柔軟性のなさ  40kmの速度制限があると、何が何でも40kmで走る。後ろがつながっていても平気。狭い道でも、交差点右折時は右に寄せなければならない、と思っている。寄せ過ぎて対向のトラックが通れない。

プロのドライバーにも、このような運転をする人がいますね。やたらスピードを出す、車間を詰めて前車を煽っている、自分だけ先に行ければ良い、・・・・・・。

自家用車感覚でトラックを運転されたら堪りません。

一般車の悪口になってしまいましたが、なかには譲ってくれる人もいるし、車間距離を取って走る人もいます。

しかし、待っててくれるとか、譲ってくれるなどと、相手を信用してはいけません。


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マニュアル化はどこまで進むのか [事故防止]

近年、運転業務のマニュアル化が増々進んでいるようです。

デジタコとドライブレコーダーの普及に伴い、会社が一括管理しやすくなったことが要因としてあるようです。

以前は会社を出れば誰にも見られることがないため、気楽で(人に)気を使わないで済む仕事だと思われていたのですが。

このマニュアルは各社で様々ですが、こんなものもあるのかと驚きました(複数社の例なので悪しからず)。

〇 エコドライブに関して 

 ・運転中はエンジン回転数で1,500を超えてはいけない。(デジタコで警告)

 ・燃料節約のためエアコンを使ってはいけない。

 ・停車中は休憩時間を含めてアイドリングストップ(寒くても暑くても)。

 ・毎日給油して走行距離÷給油量=燃費を計算し、月間でエコドライブ出来た者を表彰。

〇事故防止に関して 

・運転中はタバコを吸ってはいけない。ジュースを飲んではいけない。ものを食べてはいけない(過去にこれで事故が起きたらしい)。

・会社を出てから帰ってくるまでタバコを吸ってはいけない(社内の喫煙所のみOK・・・荷主の要求)。

・運転中はラジオを聞いてはいけない。

・運転中は携帯電話に触ってはいけない。

・ ETCは時速10㎞以下で通過せよ。

・首都高は時速65㎞以下で走行せよ(周囲の迷惑にならないのか?)。

・後退時は着地点にコーンを2本置き、安全を確認してからバックする。

これらのものはドライブレコーダーやバックカメラによってモニターされているそうです。

なかなか凄いですね。何から何までというか、目に見えるものすべてをマニュアルにしてしまうのですね。

しかし、ここで言わせてもらいたいと思います。『まだまだ甘いぞ、マニュアルが足りない、もっとやりなさい!』

例えば後退の距離が長い時は、5m毎に降りて降車確認せよ。

途中に障害物がある時はその度に降車確認せよ。

人や自転車が横切った時は降りて安全確認せよ。

最後に止めた場所が本当に安全かどうか電話連絡せよ。

安全が全てに優先する。

一般道走行中は人や自転車、路上駐車を発見する度に、降りて周囲の安全を確認せよ。

対向車がセンターラインを越えてくる危険は常にあるので、停止してやり過ごせ。

ゆっくり走っていると、後続の車が追い越してくる危険があるので、その度に停止してやり過ごせ。

急停止すると荷崩れの危険があるので、最低でも前車との車間距離は30m以上とれ。

交差点通過時は急に信号が変わる危険があるため、安全に止まれる20㎞以下で通過せよ。

高速道路では、急な割り込みの危険があるため、100メートル以上車間距離を取れ。

さて、ここまで書いてきてもう一つ言いたいことがあります。『まず隗より始めよ!』社長や管理者の皆様、あなたの事ですよ!

まずあなたが率先して模範を示せ!上に述べたことはどれも大事なことで、事故も起きています。

事故防止のために自ら率先して皆に見せることが必要ではありませんか?

規模の大きな上場企業ほど、細かいマニュアルを作りたがる傾向があると思います。

また荷主によっても、特にコンビニ関係などは顕著な傾向があるようです。

株主に対してコンプライアンス(法令順守)の項目として、『わが社は具体的にマニュアルを作成して、事故防止に努めています。』というつもりなのでしょう。

ところで、もし、重大事故が起きて新たにマニュアルを追加しなくてはならなくなった時、この人たちはどうするのでしょうか?

ひとつ追加する代わりにひとつを削除するでしょうか?とんでもありませんよね。

既存のマニュアルは事故防止と切っても切れない関係ですから、どんどん際限なく追加されることになるでしょう。

こうして、がんじがらめのマニュアルが出来上がります。

こうなると、ドライバーの自主性など何処かに吹き飛んでしまいますね。

マニュアルさえ守っていれば無事故が保証されるというのであれば、何も問題はありません。

しかし、そのようなことを信じる人は皆無だと思います。実際にマニュアルがあっても、いくらでも事故は起きています。

私はここで言わせてもらいます。『マニュアルで事故防止など絶対に出来ない!』

皆さんが新たなマニュアルを考えていて、もし行き詰ったら、畑村先生の著作を読んでみることをお勧めします。


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75歳以上の高齢運転者に免許制度見直し [事故防止]

永らくご無沙汰していましたが、またブログを書き始めることにしました。

更新のない状態で2年近く。この間アクセスして戴いた皆様、ありがとうございます。

『ブレーキとアクセルを踏み間違えた』

店舗の目の前に止めた車が猛スピードで突っ込み、中にいた人が犠牲になる事故が後を絶ちません。

一体このようなことは以前からあったのか? それとも最近のことなのか?

数回に分けて考えてみたいと思います。

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75歳以上の高齢者に対する運転免許制度を見直し、認知機能検査の強化を柱とする改正道交法が6月11日の衆院本会議で成立した。公布から2年以内に施行する。

判断力や記憶力の低下による事故を減らすのが狙い。

検査で認知症の恐れがある『1分類』と判定されたすべての人に医師の診断書提出を義務付けた。発症していたら免許の停止か取り消しとなる。

厚生労働省によると、平成24年に認知症高齢者は462万人おり、37年にはさらに増え、65歳以上の約5人に1人に上ると推計されている。

警察庁によると、昨年1分類に判定されたのは約5万3千人で、1,236人が診断を受けた。うち認知症と診断され免許取り消しとなったのは348人で、経過観察とされ停止となったのは8人だった。

新制度では1分類の全員が診断を受けるため、免許取り消しが急増する恐れがある。

現行制度では、75歳以上に3年ごとの免許更新時に認知機能検査を実施。1分類のほか、認知機能低下の恐れがある2分類、問題がない3分類に判定している。

1分類でも過去1年間に信号無視などの違反がなければ、医師の診断なしで免許を更新できる。2,3分類だと違反をしても次の更新時まで検査を受けなくて済んだ。

新制度では、1分類だと速やかな医師の診断書の提出が必要。2,3分類でも逆走などの違反をすれば、臨時の認知機能検査を義務付けし、認知機能の低下が認められると臨時講習を受ける。1分類なら医師の診断書の提出が求められる。

警察庁によると、交通事故による死者は、昨年まで14年連続で減ったが、75歳以上が起こした死亡事故は26年が471件で、38%の運転者が免許更新時の検査で1分類か2分類と判定されていた。(産経27年6月12日)


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国交省シンポジウム2013 [事故防止]

2013年11月に開催された『運輸事業の安全に関するシンポジウム2013』から

国土交通省ページから動画を見ることが出来ます。ページはこちら

☆ 『失敗学から見た運輸安全』 畑村洋太郎 工学院大学教授・東京大学名誉教授

組織の中での役割分担と実際。隙間領域の発生

マニュアル化の弊害・マニュアル通りにやっているから良い・・・条件が変わると対応不能に

全ての生産現場で3ナイが進んでいる・・・見ない、考えない、歩かない

人間と機械の分担領域の変化・メカトロニクス化、センサー、マイコン

カーナビを使うとバカになる・頭の空洞化

 人間の注意力には限りがある。

何らかの仕組みを考えた時は、考えの共有を図ること。

今、日本中で起こっているのは、『決めた規則を守りなさい。守っていれば良いんだ』という考え。

何のためにその規則があるか、その規則から外れたら何が起こるか、を考えなくてはいけない。

規則を守るのは当然。しかし規則から外れたら何が起こるのかを、一人づつが考えること。

自分の目で見て、自分の頭で考えて、判断、行動する人間を作る以外に、本当の意味で安全の確保はできない。 

ルールを守るのは当たり前だが、ルールを理解することを中心に持ってくる。

人は間違うことが前提。多様化する。フェイルセイフ、フールプルーフ。

自分で判断する人間をきっちり作っておかなければならない。

マニュアルの見直し

マニュアルは不可欠である。しかし、マニュアルを守るだけのやつはバカになる。作るやつは賢くなる。ではどうすれば良いか。マニュアルの意味を深く理解する必要がある。マニュアルは守るためにある。されど変えるためにある。

筆者は2010年に一度出席して以来、度々動画を見てきました。当時の内容は組織のヒューマンエラーをどう防ぐか、というもので、このテーマでは必然的に組織管理やマニュアル化を強化することに重点が置かれていたように思います。

そうなれば、マニュアルの項目がどんどん増えていくでしょうし、守る側の人間は増えていくばかりのマニュアルに嫌気がさして、意欲を削いでしまうことにもなりかねません。

そこで、『褒めることをしましょう』、『マニュアルを増やすときはその分を削る』となった訳ですが、とてもそのようなものでは事故防止が出来る訳はありません。いくら組織に重点を置いたところで、事故を起こすのは勤労者個人ですから、そこにアプローチしなければ事故防止にはならない訳です。

こういう視点から見た時に、今回の畑村先生の講演は、組織より人間に比重を置いているところに斬新さを感じたわけです。『自分で判断する人間』というのが事故防止にとって重要な要素であることは、筆者も全面的に賛成です。

願わくば、管理強化やマニュアル化ではなく、個々の人間を支援していくようなモデルが出てきてほしいところです。

                セイフティサポートHPはこちら


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こんな運行管理者いませんか? [事故防止]

運行管理者の問題を書きます。

ここに書くのは特殊な事例です。こんな人が多いとは思いませんが、実際にあったこととして事故防止の参考にしていただきたいと思います。場面設定は一部変えています。

アルバイトのBさんは、初めて運送会社の事務所を訪れました。時間は午前3時、まだ夜が明けておらず外は真っ暗です。そこで運行管理者らしき人に免許証を提示すると、車のカギとETCカード、デジタコカードを渡されました。

車は別の場所にあるという事で、地図を書いてもらい車で向かいましたが、周りが広大な工場や物流センターの敷地でなかなか辿り着けません。電話で聞きながら道案内をしてもらい、ようやく車庫に到着すると、ズラッと100台くらいの車が並んでいます。

この中からキーに書いてあるナンバーの車を探し出し、乗り込みましたが、ここからが大変。何しろ周囲が真っ暗で、どこに何があるのか分かりません。室内灯は何処だろうと、手探りで触りますがサッパリわからない。手当たり次第スイッチを入れてみる。

キーを差し込んでエンジンを始動すると、ピ、ピ、ピと何やら警告のアナウンス。『デジタコカードが挿入されていません』 その肝心のカードを入れる場所が分からない。ETCカードはどこに入れるの?

事務所で渡されたのはデジタコの操作マニュアルと、ハンディターミナルのマニュアル。真っ暗闇でこれを見ながらやれって? 

それから肝心の始業点検はどうやってやれば良いの?真っ暗闇の中でキャビンを開けてオイルや水の量を確認しろって? 近くにいた人にどうやって始業点検をするのか聞いたところ、そんなものはやったことはありません、とのこと。

とにかく指定の場所まで車を移動させなければいけません。足元が見えない中で車をスタートさせますが、クラッチとアクセルの加減が分からずドスン、ドスンとギクシャクしながら進みます。ブレーキを踏むと効きすぎて急停車。

いやはや、とんでもないところに来てしまった。

その後、毎日乗務する車が変わり、その度にクラッチやブレーキの癖と格闘することになりました。

ここまで読んだ貴方はきっと不思議に思う事でしょう。

どうして初めての人に同行して車の扱い方を教えたり、実際に運転できるか目の前で運転させたり、始業点検の仕方を教えたり、安全上の注意事項を指導したりしないのか、と。

そうです、そこが問題なのです。

Cさんは8月の暑い時に入社して5日目、毎日16時間勤務と睡眠不足、食事も満足に取れない中、照り返しが強い場所での作業中、熱中症に罹ってしまいました。空箱置場で散乱した容器を台車にまとめ、車に積み込む作業ですが、だんだん身体が暑苦しくなってきます。

最後の台車を積み終わってゲートのふたを閉めようとしましたが、力が入りません。みるみる気分が悪くなり、身体が動かなくなりました。心臓がドキドキしています。気持ちが悪いため、動けません。脱水症状です。会社に電話したものの、気持ちが悪くてしゃべれません。

急いで客先にあるトイレを借りて、頭から水をかぶります。服の上から水をかけ、体温を下げなければなりません。自販機の冷えた水を買って脇の下に挟み、アイソトニック飲料で水分の補給。会社の指示で車のエアコンを全開にしてしばらく停車。

2時間ほどして、ようやく体調が戻ってきました。

管理者曰く、『ウチでは具合が悪くなるほど仕事をさせていない、しかも仕事が遅い』だって。

さらに休憩など取れるはずもないのに、『休憩は取ることになっているから1時間と書け』

体調管理がまるで出来ていないのではないの? そう、おっしゃる通りです。

Dさんが乗った車には、普段レギュラーで乗っている人の持ち物が一杯。消臭スプレーやら化粧液、マスコットのぬいぐるみ、何だか分からないリキッド状の液体、果ては昼寝をするための物と思われる大きなマットレス、車の中がその人の私物で一杯。

ブレーキを踏むと、崩れ落ちてきそうです。Dさんは周囲がごちゃごちゃして気になるのか、どうにも落ち着きません。こんな車には乗りたくないですね。

おまけに助手席下の安全確認のための小窓も塞がっていて、この人は不要だと思っているのでしょうか。

・・・・そうですね。これでは運転に集中できませんからね。

もう一ついうと、ここの車には、デジタコやドライブレコーダーが装備されているのに、ドライバーの負担を減らしてくれるはずのバックモニターがないのです。狭いところでの切り返しが必要なければ良いのですが、そうでもないようです。何か順序が違うような・・・・。


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事故防止記事の読み方 [事故防止]

報告が遅くなりましたが、6月29日に当ブログの累計閲覧者数が10万件を突破しました。

これまで応援してくださった皆様、訪問してくださった皆様、大変ありがとうございました。

地味な内容ですから、どれだけの人が見てくれるのか、不安がありました。

ブログを書き始めた当初、事故防止のページは警察のものを除いてなかったんですね。

事故統計やお決まりの用語ばかりで、これではマンネリ状態。

もっと運転する人たちに 生の声を伝えられないだろうか、と考えたのがきっかけです。

まだ書けることは沢山ありそうです。

引き続きよろしくお願いします。

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このブログでは、事故防止の記事を沢山書いてきました。

交通事故について読者と一緒に考えるため、様々な事故や危険のパターンを指摘してきました。

皆さんに読んで頂くのが目的ですから、出来るだけ難しい用語を避け、平易な表現を心がけました。ですから、どのように読んで頂いても良いのです。

①日々の運転で『へー、こんなことがあるのか』という知識を得る読み方があり、

②事故防止研修の復習として役立てる方法もあります。

③それからもう一つ、様々な事例を基に、自分の運転を振り返る材料として。

上の2つは単に知識ですから、『そんなの知っているぜ』で終わってしまうかもしれません。焦りや急ぎ、気の緩み、・・・などなど

 

実は筆者が目指しているものは、3つ目です。読む人が記事の中の事例と自分の運転との間の関わりを考える。つまり自分の運転の傾向や特性を理解して、これからの運転に役立ててもらうことです。

 

単に、焦りや急ぎ、ゆるみなどの用語を理解するのではなく、もっと深く考えてほしい、ということです。人間ならみな同じではなく、一人一人の特性はすべて違います。

例えば、どのような時に自分は気のゆるみが起きるのか。休み明けか、昼寝の後か、降ろし終わった後なのか、あと2~3件まで来たところか、会社や目的地の手前まで来た時か。

その時に自分の運転はどうなってしまうのか。

そして、どうすればこの状態から抜け出せるのか。

そうならないために、毎日どうしているのか。

 

ここで書いてきたものは、筆者の体験やカウンセリング面接で出会ったドライバーさんたちの事例、交通心理学の成果などを、取り混ぜて書いてきました。

もちろん、書きたいけれど不特定の人達が見ることを前提にしているため、書けないことは沢山あります。

もう一つは、書いたところで読む人に役立たないであろうと思うことも、除外してあります。

記事を読んで頂くのはありがたいと思います。しかし、読むだけなら単なる知識にしかなりません。へー、こんなこともあるんだ、ということです。

またこのブログでは、こうすれば良い、こんな運転をするべきだ、などというのはほとんど触れていないと思います。

それは、運転をする人が自分で考えて欲しいことだからです。

あーしろ、こーしろ、と言われたら、余計なお世話だと思いませんか?

筆者の目的は、読む人が自分の日頃の運転を振り返って考えてもらうことにあります。

☆ 知っていることと出来ることは違う

実は多くの研修が知識偏重となってしまい、受講者本人に生きた形で役立っていないのではないか、と。

例えば焦り。焦りの傾向が強い人は、ちょっとしたことで『心ここにあらず』の状態になってしまいます。しかし本人は、焦りが事故を引き起こす危険な要因であることは知っています。

つまり、知っているけれども、それを抑える、又は解消することが出来ない訳です。

そのためにこそ、研修や個人指導の場を活用すべきだと思うのです。

 

ペースはゆっくりになるかも知れませんが、出来る限りこのブログを続けていきたいと思います。

ご意見ご感想をお待ちしています。


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デジタコは万能か [事故防止]

 この記事は2013年8月当時のものです。これだけ沢山のアクセスを戴きまして、大変ありがとうございます。今でもデジタコが不必要であるという見解に、変わりはありません。業界(メーカー)と政治家、国交省の癒着の結果の成果物として、また1つ出来上がりました。

現場の職業運転者に対して、負担を軽くするどころか余計な仕事を増やし、増々がんじがらめにして、彼らの自主性を奪ってしまう、それがデジタコだと思っています。その半面で事故は減ったのでしょうか。いいえ、デジタコがあろうがなかろうが変わりはありません。事故多発事業所は相変わらずです。

文章に分かり難い表現があるので修正しました。

デジタルタコグラフの導入義務化へ向けて、国交省では検討に入っている。

デジタコで労働時間の管理や過労防止、安全運転の指導が出来るという。

筆者はそうは思わないが、デジタコだけで乗務員の運行管理が出来る、または事故防止が出来る、という方には以下の問題に答えてほしい。

以下は筆者が実際に目撃し、体験したことであるが、デジタコには記録されないのだ。

〇『高速 ・ 一般道』切り替えボタン。

 高速道路入り口につながる片側3車線の一般国道区間。そこでは約2~3キロに渡って信号のない区間があり、乗務員はスピードアップのため、ボタンを切り替えて一般道を高速モードで走行している。

夜中の3時過ぎだから周囲の車は80~100キロ近くで走る乗用車ばかり。このようなところで60キロで走れるのだろうか。まして60キロしか出せないため左車線を走るが、高速入り口は3車線の一番右なのだ。

進路変更中に危険な目に合うことは、分かっているではないか。

 高速出口も同様に最初の信号で止まるまで、高速モードで走り続ける。

〇一般道を社速60キロとしているところが多いが、狭い道で電柱や店のテント、障害物が道路に張り出している所を60キロで走行したら乱暴運転とならないか。

社速が許すなら、時間の制約もあるし60キロギリギリで走りたいと思う。当然このようなところでは危険運転となるが、デジタコには記録されないのだ。

〇信号の変わり目で咄嗟にブレーキを踏めば、急減速(急ブレーキ)のアナウンスとともに記録されるが、そのまま行ってしまえば記録されない。どちらが危険かは言うまでもない。デジタコは通過する方を促していないか。

ある職業運転者が言っていたのだが、『急減速ばかり気にしていては、本当に強く踏まなければならない時に踏めなくなる』というのだ。デジタコは事故を誘発しているのか。

〇スピード超過。危険を避けるために敢えてアクセルを踏む場合がある。首都高は合流区間が極端に短いところがあり、遮音壁に隠れて乗用車の発見が遅れやすい。こちらの車が大きくてびっくりしたのか、合流してくる乗用車は急停車。お互いに急ブレーキでタイミングが取れない。

〇ボタン操作。あまりにも煩雑でかえって運転の邪魔となる。運転に余計な動作を付け加えられる。荷積、荷卸、他作業、待機、実車、空車など作業の途中で押さなければならず、忙しい時はイライラする。

 荷積、荷卸は狭い場所が多く、特に逐次の安全確認を欠かせない。普通は後に控えている車があるのだから、のんびりやっている訳にはいかない。そのようなときにボタン操作?

おまけに紙の運転日報も記入するのだから何のため?

 安全確認が疎かにならなければいいのだが。

本来実車とか空車などの区別は、必要がないはずである。GPS装備なのだから客先に就いたのなら荷卸しに決まっているだろう。会社の管理者はそのようなことも分からないのだろうか。

しかしこれを押し忘れると、帰社した時に責められるのだから、本当にバカバカしい限りではないのか。

もうひとつ、後ろの扉を開けた時に荷卸しの設定になる車がある。一見合理的だが、しかしそうでもないのだ。

高速を降りて、荷崩れがないか確かめるため後ろを開けた時に、GPSと連動してそこから一番近い店舗の情報を拾ってしまう。するとその店舗に納品した記録が残ってしまうのだ。

このボタンのために、これだけ煩わしい業務が余計に増えているのだ。

さらに踏み込んでいうなら・・・・

〇このドライバーは走行中、どれだけの車間距離を取っているのか、デジタコで分かるの?

〇頻繁に割り込みや車線変更をする人は危険に遭遇する可能性が高いが、デジタコで分かるの?

〇交差点右左折時の安全確認をどれくらいしているのか、デジタコで分かるの?

〇譲る運転ができているかどうか、デジタコで分かるの?

〇周囲にどのくらい注意を払っているのか、デジタコで分かるの?

こんなものを盲信して科学的証明だの運行管理だのと言っている人の気が知れません。

つまり、デジタコはドライバーの運転をアシストして安全に導くものではなく、ドライバーの運転行動を監視し、ドライバーの負担を増大させるけれども、事故防止にはほとんど関係のないものであることが分かったのだ。

しかもマニュアル化とデジタコを連携させて、何でもかんでもマニュアルにしてしまう。機械に使われているのか、と辞めて行った人いる。

マニュアルで事故防止が出来ると考える人は、本当におめでたいものだ。

評価の『安全性』や『経済性』は高得点であっても、実際には、安全運転であるかどうかはわからない、ということなのだ。

国土交通省では、デジタコが『安全運転教育』に活用できるとして、3点を挙げている。

①運転者の安全運転管理の徹底

②エコドライブの推進による安全運転の促進

③運転者の労務管理の徹底

②は低速安定走行による燃費の向上を目指すのもであり、一見してエコドライブをしていれば安全運転につながる印象もあるが、具体的に安全とどう結びつくのか分からない。

出来るだけ信号で停止しない方が燃費は向上するのではないか、と皮肉も言いたくなる。燃費の問題なら各企業が独自に決めて導入すれば良い訳で、何も義務化する必要はないだろう。

③については長時間労働による過労運転防止が目的。アナログのように誤魔化しがきかないそうだが、4時間以内に1回の休憩が取れているか把握できる。

確かに過労運転の防止は、事故防止の重要項目である。 しかしそれは運行管理が適正に行われている限りでの話で、過労が問題になっている事業所で果たして守られるのだろうか。

実際に過労運転が発覚するのは、重大事故を起こした事業所に指導監査が行われた時だけではないのか。長時間労働の話は、どこの運送会社でもあるのだが。

地方運輸局の指導監査が行われない限り、是正されないというのでは、データを積み上げるだけに終わってしまうだろう。

①については法定速度遵守、急加速、急減速などの指標を用いて運転者教育を行うという。もちろんこの3つは、事故との関係が深い項目である。

しかし、上に挙げた理由から事故防止の指導としては極めて不十分である。デジタコのデータだけを盲信することは、他の重要な要素を捨象することになってしまう。

〇何故デジタコと事故防止が結びつくのか良く分からなかったので、国土交通省自動車交通局安全政策課に問い合わせてみた。

デジタコ導入の目的は過労対策で、労務管理を適正に実施してもらうこと。また、事故が起こった時に各要因を検証するデータとして活用し、今後に役立てること。

さらに、デジタコ導入当時に実施したアンケート調査からは、事故数が減少したとの報告が多かったため、事故防止に効果があると考えている、ということだ。

ここで重要なのは『事故が起こった時に』というくだりである。要するに一度事故が起こらなければデジタコは役に立たない、という事を言っている。事故防止は予防でなければならない!はずである。

さらに筆者は5年後、10年後のアンケートはあるのか国交省に尋ねたが、実施していない様子。 

何故5年後、10年後なのか、というと、あくまで筆者の考えという事を断ったうえで

デジタコを導入したことで、それまでの運転を巡る環境が変わり、運転行動も一時的に変化したと考えられる。しかしそれは一時的なものであり、時間が経てばまた元に戻るだろう。

事故の要因は走行スピード、急加速、急減速だけではない。

事実、筆者が体験させてもらった会社では、お盆の前からお盆の期間にかけて毎日1件ずつ事故は発生し、重大事故も起こっている。もちろん、デジタコ装着の車両で。

〇デジタコ以外にやるべきことはある。

デジタコは事故防止にとって役立たないとは言わない。しかしそれだけでは不十分である。デジタコ導入義務化は、見送る方が賢明だろう。

むしろキーパーソンである運行管理者を徹底的にトレーニングすること。

乗務員の体調管理は重要な項目であるが、実際に出来ている運行管理者はどれくらいいるだろうか。

先日の日曜日、首都高5号から外環道へ向かう分岐点でのこと。

分岐点のゼブラゾーンに自家用車が止まっている。見るからにどちらに行こうか迷っている様子。こちらも危険だと思い、減速しながら近づいていく。自家用車のすぐ目の前まで来たとき、何とその車はこちらに入って来くるではないか。

いくら何でも、このタイミングで入ってくるのか!と急ブレーキとクラクション。全くこちら(後方)を見ていない様子。自家用車ではないから、すぐには止まれず、その車の真横で停車した。時速40キロ代まで落としていても止まれない。この区間は80キロ~100キロで走る車が多いため、相当に危険。

接触は免れたものの、デジタコの評価は、急減速1回。

状況も分からないのに、素晴らしい評価ですね。

                 Youtube動画です


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最高速度違反を命じ又は容認することは許されない [事故防止]

輸送の仕事を離れて8年。そろそろ現場の感覚が分かりにくくなっているのに気づきました。事故防止とは言っても、運転の現場から離れると、言うことがズレてくる訳です。

デジタコやGPS、ドライブレコーダー、排ガス抑制装置などなど。知らないものが沢山。

そこでアルバイト感覚で、7時間程度の短い配送業務に就くことになりました。内容は3t車でのコンビニ配送。おにぎり、弁当、サンドイッチ、パン、紙パック等の飲料製品で重い物もあります。

店舗への到着時刻が決められており、なかなか忙しい仕事でもあります。GPSで庫内温度や扉の開け閉め、位置情報まで把握されていて、なかなかのハイテクぶりです。乗務員はこれらのものに対応しなければならず、実施手順が多いことには驚きました。

それでも徐々に慣れてきて、そろそろ独り立ちという矢先。走るのが遅いと思ったのか、走行速度を上げるよう言われました。具体的には『~さんは30kmで走る時もあれば50kmの時もある、それなら社速の55kmの範囲まで上げてもらったらどうか』

そこまで細かいことを言うのかと思ったと同時に、自分のペースを超える速度は危険だと判断し『出来ません』と答えました。夜間とはいえ30km制限の道路もあるからです。

この指示は『最高速度違反の下命または容認』にあたります。何故なら翌日改めて断ったところ、その場で首になったからです。単なる提案ではないし、『そうですか、考えておきます』という話でもないからです。

『最高速度違反の下命または容認』は道交法で禁止され罰則もあります。

詳しくは専門家の『シグナル』さんのページを参照してください。

筆者としては、久し振りにトラック乗務を体験できたし、デジタコ、GPSがどんなものかが分かったので収穫はありました。本業は別にあるし、身体の回復ぶりを確かめる良い機会となりました。だから首になったところで別に痛手になることはありません。

但し、この一件を筆者が容認できないのは、まず第一に公序良俗に反すること。企業の利益優先で安全を犠牲にすること。

第二に法令順守(コンプライアンス)の問題があること。

第三に企業の社会的責任(CSR)に関心がないこと。つまり自分達だけが良ければそれで良いということです。

荷主を繋ぎ止めておくために時間を厳守しようとするのは、正当な活動であり当然です。しかし、時間を守るために会社が最高速度違反を命じるのはどうでしょうか。何かが狂ってはいないでしょうか。

いちいち制限速度を守っていたら仕事にならないではないか、という意見もあるでしょう。制限速度30kmの道路を30kmで走っている車はまずいません。私たちが日頃目にする現象でもあります。

しかし、この地点で速度取り締まりが行われていて、50kmで走れば、間違いなく止められ切符を切られます。この場合の責任は一体誰にあるのですか?運転者だけではなく、会社の指示で速度を出しましたって言うの?

もう一つ、信号が青から黄色、そして赤に変わるタイミングについて、大きな国道と市街地の道路、住宅街の道路とでは違いがあります。

あっという間に、信号が黄色から赤に変わった時、対応できるでしょうか。

積載時のトラックの場合、急ブレーキで荷物事故か、またはそのまま突っ切ってしまうことになるでしょう。

もし突っ切ってしまった場合、その先にあるものは・・・・・・・予測できない危険。

さらにもう一つ、ベテランになればなる程、走行速度は自然に決まってくる。それは自分が見落としをしない速度、とっさの時に回避できる速度。コンディションにより変わるものでもあります。

この人に走行速度を上げるよう言ってみたらどうなるか?

自分のペースではないから、これらのものが保証されないことになります。

今回ではなく別の会社で、ある人が『定時の出発ではとても間に合わない』と上司に言ったところ、『それなら高速を130kmで行けば大丈夫』と答えが帰ってきたそうです。未だにそんな会社があるのかと驚きますが、まだまだあるようです。

会社による走行速度違反の下命は、運転者に多大の負担をかけるものであるから、決して受け入れてはならない、絶対に。間に合わないのであれば、運行スケジュールの方を見直すことが先だと思うが。

ここで荷主やコンビニ本部の問題にも触れておきたいと思います。

荷卸しの所要時間は、車から店内の所定の場所まで何回往復するかによって長くも短くもなります。納品数量が多ければ往復回数は増え、所要時間も増えていきます。ゴールデンウィークを挟んで勤務したため数量の増減はありました。

ところが、運行指示書の到着時間はいつも変わらないのです。これは恐らく、店舗側の品出し陳列の都合によると思われます。

問題は、この時間に乗務員が合わせなくてはならないことです。次に行く店舗もその次の店舗も時刻に間に合わせなくてはならないこと。配送スケジュールに無理があるかどうかを考慮して到着時刻を決めるのではなく、店舗の都合によって決められていることです。

この点はコンビニ配送の車が事故と無縁ではない(実際に事故を起こしている)ことから考えれば、コンビニ本部の責任は免れないでしょう。CSR(企業の社会的責任)を問うことも考えてよいと思います。


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ぽかぽか陽気にご用心 [事故防止]

3月になった途端、ぐんぐん気温が上がって、すっかり春の暖かさがやってきました。

ここでは3月に桜が咲くことは珍しいです。

今年の冬は特に厳しい寒さだったから、思わぬプレゼントのようですね。

春うららと、春眠暁を覚えず、猫ものんびり日向ぼっこ、

ところで皆さん、この時期に特有の事故があるんですね。ご存知ですか?

身体の動きが悪く、何だかだるい。

疲れが取れない、

じっとしているとすぐ眠たくなる、単調な運転だと眠ってしまう。

そうです、ボーッとして前の車が減速しているのに気付かず、ブレーキが遅れて追突。

昼食を食べた後に一本道や高速を走っているときは、特に注意です。

なぜこの時期に身体がだるくなるのか?筆者も関心があったので、ネットで調べてみました。

〇 平均気温と日照時間が増えるから

2月まで高くても10°程度だったのが、急激な気温上昇が起こり、一気に20°前後まで上がること、そして三寒四温というように寒暖の差が大きくなること。日照時間もどんどん増えていく時期だそうですね。

こうなると外の変化に適応するために、身体に負担がかかってくる。寒い時期は交感神経が活発に働いて身体を守っているが、暖かくなると副交感神経が優位になり、リラックスモードに入るという。

春は交感神経と副交感神経が入れ替わる時期であり、どうしても不安定になるということです。

積み下ろしでひと汗かいた後や昼食の後、時間でいうと14時から15時くらい。

もう20年も前のことですが、海沿いの16号を走っていました。3トン車で市原の京葉工業地帯を抜けて木更津までです。

昼下がりのポカポカ陽気で良い天気。見渡す限り、グリーンベルトと大きな工場施設ばかり。ここまで来ると混雑しないから、楽にスイスイ走れます。

はるか前方の信号が赤に変わり、ゆっくり減速しながら停止位置へ。

しかし止まる寸前で後ろからドーン!

前に押し出されたようになったものの、前車への追突は免れました。

後ろのステップにぶつかって、鉄の部分が曲がってしまいましたが、身体は無事。

見ると黒塗りの自家用車。ボンネットがへの字に曲がっている。ラジエーターから水が漏れて走行不能状態。

運転のおじさんは、眠たくなってうつらうつら。ハッと思った時は目の前にトラックが迫っていてブレーキが間に合わなかったといいます。

こんなことにならないように!

日頃、このブログをお読み頂きまして、ありがとうございます。

ドライバーさん、交通事故防止の関係者を想定して、今までの自分の経験や感じたことなどを書いてきました。

事故防止に、少しでもお役に立つことが出来れば幸いです。

皆さんは、どのように感じられたのでしょうか。

質問やコメントなどがあれば歓迎します。内容も充実してくると思います。


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悪質自転車に略式起訴、講習義務化の動き [事故防止]

☆ 悪質自転車運転者を略式起訴へ 

悪質な信号無視をくりかえす自転車運転者に対し、東京地検は1月21日、原則不起訴にしてきた方針を改め、道路交通法の信号無視罪で略式起訴する方針を明らかにした。

都内の交通事故に自転車が関わる割合は、平成19年の34.8%から24年の36.2%へ増加。信号無視の自転車が事故を引き起こした割合も、19年の8%から24年の9.6%へ増加している。

都内で自転車が関係した事故の割合が高まっており、悪質な運転に厳しい姿勢で臨むことが必要と判断した。全国の地検では初めて。

略式起訴の対象となるのは、2人乗りや携帯電話をしながらなど、安全への配慮を欠いた運転をしたうえで、さらに信号を無視し、事故を引き起こしそうになったケース。2回以上繰り返した場合、原則略式起訴する。略式起訴されれば5万円以下の罰金刑が科される。

自転車の運転者には、自動車と違って刑事手続きを免除する反則金制度が存在しない。略式命令を受けると前科となるため、検察は同じ信号無視で自転車の運転手にだけ前科が付くのは不公平との考えから、すべて起訴猶予などの不起訴処分にしてきた。

事故を引き起こした場合は従来通り、より重い業務上過失致死傷罪などが適用される。(産経1月22日)

☆ 道交法改正試案で受講義務化

警察庁は2月14日、悪質な違反を繰り返した自転車運転者への安全講習義務付けを盛り込んだ道路交通法改正試案を公表した。今国会での法案成立を目指す。

自転車の交通ルールを徹底し、事故を抑止するのが狙い。受講しない場合の罰金刑も検討する。しかし免許制度のない自転車に、罰則付きの義務を課すことに疑問の声もある。

信号無視や酒酔い運転行為で2回以上摘発された運転者に対し、事故で家族を失った遺族の手記を朗読させるなどの講習を義務付ける。14歳未満は刑事責任を問われないため、対象とはならない。

自転車は軽車両で道交法の規制を受ける。しかし体系的な教育の機会がなく、運転に関する知識や技能を確認する仕組みもない。

警察庁によると、交通事故全体に占める自転車の割合は、増加傾向が続いており、自転車と歩行者の事故は平成13年の1,817件から23年の2,806件に増加した。(産経2月15日)

自分も交通参加者の一人だという自覚があれば、起訴も講習も無縁だろう。実際多くの人達は安全運転をしているし、歩道を走る時にはゆっくり走り、歩行者に注意をしている。

しかし周囲に対する配慮や思いやりに欠けている人が、少なからずいるから仕方がない。彼らのために歩行者が大怪我をさせられるのは、どう考えてもおかしいのではないか。

相変わらず歩道を猛スピード駆け抜けていく人、歩行者のすぐ脇を通る時にも速度を落とさない、暗くなっても無灯火で駆け抜けていく。傘をさして運転をする。携帯を見ながら走る。赤信号でも行ってしまう。それからぶつけて逃げるやつ。

このような人たちは、自分のことしか頭にないのだろう。

当然、保険にも入っていないから、ぶつけられたら大変。

筆者もこの間、自転車に激突された。暗くなった夕方、自宅から50m位の住宅内道路をコーギーのだいすけ君と散歩をしていた。

すると向こうからライトを付けて自転車が来るのが分かった。

自分たちは道路の端にいたから、向こうが気が付いて走り抜けるものと思ったのだが。そろそろ通り過ぎる頃と思い、顔を上げた瞬間、まっすぐこちらに突っ込んでくるモノが目に入った。

瞬間的に、身体で受け止め、横へはらう姿勢をとれたため、怪我をせずに済んだ。自転車と人はそのまま転倒し、荷物は散乱している。こちらはびっくりだが、相手も呆然としている。

そこで当方は少し爆発してしまった。高齢者なら無事では済まないからだ。

高校生だというので問い詰めると、『携帯を見ていました』という。携帯を見ながら運転していたのだ、なんと無謀なことを、携帯見ていてもぶつからない自信があったのか。

厳重に運転の危険性について諭し、反省の気持ちもあるようなので、名前だけ聞いて帰るよう促した。

運転免許のない高校生には、過信とか、慎重とか、道交法違反とか言っても、自分で体験するまでわからないことのようだ。


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イライラ、焦りは身体のエネルギーと捉える [事故防止]

今年も12月の繁忙期を迎えて、街中の車が増えてきました。

いつもの自分のペースは、安全のために維持しましょう。

二輪、自転車なども多くなり、混雑すると確認がしにくくなります。

渋滞の中を横切る歩行者も出てきますから、普段より警戒レベルを上げましょう。

〇周囲の状況に煽られてあわてる人。

既に自分のペースを超えています。このまま出発したら確認や判断が追い付かなくなります。

〇普段より余計に時間がかかり、遅れを取りもどそうとする人。

取り戻せることは滅多にないのです。道路は普段より混雑していますから。

〇大量の荷物を抱えて、いつも以上に頑張らないと終わらない人。

多ければそれだけ時間はかかるでしょう。

〇身体が疲れ切って、もう破れかぶれ状態の人。

冷静さを失うことは最悪の結果をもたらします。疲れているならゆっくりペースで。

〇大渋滞でちっとも前に進まない、歩いた方が早いと思う人。

抜け道へ行っても同じです。後方から来る二輪や自転車に気を付けて。

〇着いたら5分で降ろして、すぐに次のところへ行きたい人。

あわてて作業をすると怪我の元となります。

〇時間がもったいないから、渋滞中、ハンドルの上でお弁当を食べる人。

私も体験がありますが、5分もあれば食べられるので脇に止めましょう。周りのドライバーから見えるらしく、ちょっと話題になったりしています。飯も食う時間がないのかと。

〇前の車がもたもた運転、信号の変わり目で行くかと思ったら止まってしまう。こっちは急いでいるんだ、と怒りがこみ上げてくる人。

人の行動は変えられません。

この時、あなたの身体には大きなエネルギーが流れているのです。頭で考えていることなのに体が反応するのは不思議ですね。気持ちを抑えようと思っても、イライラを抑えきれません。

いても立っても居られない、突き上げるように焦る気持ちがこみ上げてきます。テンパってしまう、周囲の状況が目に入らなくなります。ひとつの目標に向かってそれだけを考えるようになると、とても危険です。

『イライラ、あせりは体を突き抜けるエネルギー』なのです。これが体の中にたまってしまうと抑えようにも抑えられません。エネルギーは蓄積され、やがて爆発する時が来ます。

一番良い方法は、車を降りて冷静になる時間を作ること。タイムアウト法などと呼ばれます。深呼吸する、体操をするなどして気分転換。

それでもダメなときは、というか自分自身でほとんど効果がなかったので次のことを試しました。

もっと強い方法でエネルギーを発散させること。このエネルギーに見合うだけの運動をすること。降りたときに全力疾走をしてみる、大声で叫んでみる、汗をかくほどに何かをしてみる。

これでほとんど解消できると思います。自分に合うものを試して獲得してください。

もう一つは、あきらめることです。『なるようにしかならないし、ヘリコプターのように渋滞を飛び越えて行ける訳でもない。』

車の流れの中を進んでいけば、遅くはなっても到着しないことはありません。12月の繁忙期には道路が混雑し、大幅に遅れが出ることは誰でも知っていますから大丈夫です。

イライラすれば余計に疲れてしまうし、身体への負担もかかります。

12月25日のピークを過ぎれば車の数も減り、28日以降は嘘のようにガラガラになりますから、それまでの辛抱です。

身体を整える・事故防止研修のご用命はこちらへ


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都内の交通渋滞が43%緩和 [事故防止]

交通渋滞を解消するために東京都は都内12の路線で、交通量に応じて信号を自動的に切り替えるシステムを導入したところ、ピーク時の渋滞が43%緩和したことが分かった。

環八外回りが世田谷区から杉並区にかけて16キロ余り、率では34%短縮された。

甲州街道上りが杉並区から新宿区にかけて約10キロで63%短縮。

靖国通り・京葉道路上りが墨田区から千代田区にかけて約7キロで48%短縮。

自動信号切り替えシステムや渋滞情報掲示板などにより、ピーク時の渋滞の長さは平均で10キロ余り、率にしておよそ43%短くなったという。

東京都は『今後は、周辺の道路事情などを路線ごとに詳しく分析して、対策を進めたい』としている。(11月15日NHKニュース、及び15日ニッポン放送)

毎日渋滞の中を走る人達は、とてもしんどいことだったが、これで少しは楽になるだろうか。とにかく時間の無駄であって、渋滞に並んでいる限りはほかのことが出来ない。長時間勤務の原因でさえあった。

配送スケジュールが遅れれば、精神的にイライラしたり、焦りの運転となるため、早急に全路線で解消してほしいところである。


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横断歩道で歩行者跳ね『止まってくれると思った』 [事故防止]

9月19日午前10時20分頃、中野区弥生町交差点にて、トラックが何度もクラクションを鳴らしながら、横断歩道を渡っていた81歳女性をはねて意識不明の重体となった。

運転手の・・・・容疑者(30)は自動車運転過失傷害の現行犯で逮捕されたが、ブレーキをかけずに衝突していることを踏まえ、21日に容疑を危険運転致傷罪に切り替え送検された。

横断歩道を渡っているのに気付きながら、ブレーキを踏まず、何度もクラクションを鳴らし、時速30kmで女性に衝突した。

・・・・容疑者は『クラクションを鳴らせば止まってくれるだろうと思った。道をゆずる気持ちはなかった』と供述している。

その後FNNニュースによると、容疑者は『配送時間に遅れていて急いでいた。ぶつけてしまって本当に申し訳ない』と反省しているという。

本人の上司は『本当に申し訳ありませんでした。普段はおとなしくて無口な人間で、仕事の方は一生懸命やるっていう人間なので、今の話を聞いてびっくりしている』と話した。

運転手の運転歴や事故歴が不明なため、詳しく触れません。

しかし、とても気になることがあります。

映像では2t平ボディーでホロを被せている、緑ナンバーの車両に見えた。

歩行者を跳ねてでも、やらなくてはならない仕事って一体何ですか?

道路はあなたが優先的に走れるものですか?

時間に遅れて急ぐのはあなたの事情であって、他の交通参加者には関係ないでしょう?

遅れても最悪の場合、ペナルティや違約金など経済活動の範囲で済みますが、跳ねた人は元通りになりません、知っていますか?

運転手を職業とする以上は、何を一番優先するべきか分かりますか?


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関越道ツアーバス死傷事故 [事故防止]

最近連続して大きな死傷事故が続いている。関越道でバスが防音壁に突っ込んだ事故は、運輸安全上の重要な項目であるため、本欄に関係する範囲で取り上げてみたい。

24年4月29日午前4時30分頃、関越自動車道上り藤岡ジャンクション付近で路肩脇の防音壁に衝突、乗客の7人死亡、運転手を含め39人が重軽傷を負った。

運転手の・・・・(43歳)を自動車運転過失致死傷の疑いで逮捕した。容疑は高速道路の第一車線で時速およそ90kmで運転し、壁に衝突させて乗客7人を死亡させ、38人に重軽傷を負わせたもの。

関東運輸局は5月2日、事故を起こしたバス会社『陸援隊』に対して特別監査を再度実施。運行指示書や点呼簿が見つからないという。事故当時の状況や運転手の勤務状況について話を聞く方針。

『陸援隊』は来日観光客向けのインバウンドを主業務としてきたが、東日本大震災と福島原発事故を機に外国人観光客が激減し、あまり経験のなかった夜行のツアーバス事業に本格参入したとみられる。このことが河野容疑者の勤務状況に影響を与えた可能性があるとみられる。

国交省平成20年9月、運転者の交代に関する指針では、運転手1人の1日当たりの走行距離と運転時間の上限を2日平均で670㎞、9時間と定めているが、今回は指針の範囲内とみられる。国交省は全面見直しの方針。

また国交省は各運輸局に対し、高速ツアーバスの実態調査を目的に貸し切りバス会社の監査実施を指示した。対象はおよそ200社で、運転手の過労実態などについて調べ、違反している場合は行政処分の方針。

バスが防音壁に衝突した際、高さ94cmの防音壁コンクリート製基礎部分が車体の正面脇から10・5mに渡ってめり込み、10列目の真ん中まで座席を次々と押し倒していたことが分かった。バスの全長は12メートル。

防音壁とガードレールの間には30cmほどの隙間があり、この隙間が被害を拡大したとの指摘もある。浅い角度でバスがガードレールに当たって、ガードレールが曲がり、防音壁に車体の真ん中付近が入ったとの指摘。

ガードレールと防音壁を一体化させることで、防音壁にぶつからずに済むという。新しいタイプの防音壁は一体化しており、隙間がなく内側にガードレールが入っている。今回の防音壁は30年ほど前のものだという。

〇事故直前の様子

事故直前の運転手の状況について、事故に巻き込まれた人の家族は、『アナウンスが、何語なのって感じで、不明瞭な感じで。休憩中に通ったら、運転手が突っ伏して寝てた。予兆はあったよね』という話を聞いたという。

他に『急ブレーキをかけたりしていた。心配だった』『左右に揺れていて事故が起きるのではないかと思った』との声もある。

事故を起こした・・・・運転手は、中国残留孤児の子弟で平成6年に日本国籍を取得。簡単な日本語はできるが、複雑な言葉は理解できない様子。

事故の原因について本人は『疲れていて、居眠りをした』と供述しているという。休憩について『高速では3回休憩した、一回の休憩はおよそ15分だった』という。乗務する前にホテルで8時間30分休憩をしていたが、『寝たり起きたりを繰り返していた。チェックアウト後は出発まで食事をしたりして過ごした。』『うとうとしていた。どこで事故を起こしたか覚えていない』

〇総務省のアンケート調査

平成21年に貸し切りバス運転手136人に調査を実施。89%が運転中睡魔に襲われたり居眠りしたりした経験があると回答したため、22年9月「運転者の健康面や生化学的な面を検討して算出されていない」と国交省に改善を勧告した。

複数回答で理由を尋ねると、『運行日程が厳しく疲れがたまっていた』が61%、『休みや休憩が不十分で過労運転が常態化していた』が59%、『運行日程が厳しく焦っていた』が30%。

うち1人は『1日400キロ以上のワンマン運行はかなりしんどい』と訴えた。連続勤務が30日以上と、1か月間休んでいない運転手も5%おり、総務省は『過労運転による事故がいつ起きてもおかしくない状況で貸し切りバスが運行されている』として国交省に指導の徹底を勧告した。

〇ツアーバスの業界

平成12年度からの規制緩和により、バス会社は11年度の2,336社から22年度には4492社へ倍増。1台1日当たりの営業収入は同時期で8万519円から6万3435円へ2割以上減少。

旅行会社とバス会社の力関係は一般に、建設業界の元請けと下請けの関係と同じだという。総務省21年度勧告でも、『旅行会社がバス会社へ無理な運行計画を強要する例がある』と指摘していた。

あるバス会社幹部は『旅行会社の要求は絶対。断れば次の商談はない』という。夜間運行は二人が基本なのに『なぜ二人なんだ、一人で十分だ』とクレームがきたことがあった。

ツアーバスは旅行会社がネットなどで乗客を募集、運行を貸し切りバス会社へ委託する。路線の高速バスが道路運送法の適用を受けるのに対し、ツアーバスは旅行業法が適用される。

平成12年からの規制緩和で一気に普及した。利用者は17年の21万人から22年に600万人と5年間で30倍。

〇何が問題か

事故を起こしたバスは22年前の車両だというが、一体何万キロ走ったのか聞いてみたいところだろう。シートベルトが壊れているというところから、旅客安全に対する姿勢が伺われる。

ツアーバス業界の勤務実態が、今回の事故で明らかとなりつつあるが、旅行会社は大幅な価格ダンピングをする一方、運行の安全に関して責任を取らない姿勢を見せている。安全のために必要な価格を削り落としても低価格の方が良いと思っているのであろう。

貨物では、荷主会社に運行の安全に関して重要責任を問う如く、旅行会社に対しても罰則付きの指導をするべきだと思う。

こうして見てみると、運輸の規制緩和が如何に安全性を犠牲として成り立っているかが分かってくる。これはツアーバスの話にとどまらず、貨物やタクシーなども同様である。そろそろ新規参入の自由化が、結果として何をもたらしたかを見直すべき時なのではないか。

価格の自由競争は激化したが、安全性の競争には結びついていないではないか。

運輸安全マネジメントが大規模事業所において効果を発揮している反面、中小・零細事業所では変化が見られないという。より過酷な業務に就いている彼らの場合、体調面での管理や所得・待遇面での問題は大きいと思われる。

〇蓄積疲労が何をもたらすか

今回の事故の原因はズバリ、『蓄積疲労』だと言っておきたい。1回だけ500キロを走るなら楽々で行けると思うが、彼らの場合は明日も、明後日も500キロ走ることになる。

運転による疲労は監視作業に近いもので、緊張を維持しながら乗客の安全を図り、車両の前方、後方、側面に注意を払い続けている。高速走行で流れるような景色は流体刺激となり、ストレスのもととなる。

行きは楽しく走れる上に休憩を足らなくても大丈夫だが、帰り道はものすごく疲れて休み休みでないと走れず、大幅に時間がかかって帰ってきた、とはよく聞く話である。

肉体疲労とは違って神経性の疲労は取れ難く、休憩を取っても眠りに就くことが出来なかったりする。やがて疲労は蓄積し、テンションが下がらず体が休まらない状態となる。

誰もが知っている東名追突炎上事故は、休憩を取っても眠れないために、最初は少しのアルコールが、やがて多くの量を必要とするようになって起きたものだった。

今回の運転手は3日間休んだ後、東京から金沢へ運行した後の帰り便の事故だっただけに、疲労が取れずにそのまま力尽きたのではないか。3日間休んだというが、それでも回復できなかったということなのではないか。

休憩を取ったホテルで『寝たり起きたりを繰り返していた』、『疲れていて、居眠りをした』という供述から、また『休憩中に通ったら、運転手が突っ伏して寝てた』という証言から蓄積疲労の状態であったことが推測できる。

このような状態では上限が670キロ、9時間といっても、連続運転が4時間以内といっても何も安全性を保障しないだろう。本人の体調が連続運転に耐えられない位、悪くなっているからである。

43歳というのは、そろそろ無理が利かなくなる年齢でもある。以前のようには体が言うことを聞いてくれないのである。身体のケアをすることの重要性がここにある。

運行のスケジュールが決まっており、遅れることは莫大な違約金を請求されることにもつながる。切られるかも知れない。次の運行への車両使用や乗務も考えなくてはならない。ここで止めてゆっくり寝ていろ、とは言えない事情がここにある。

せめてもう1人乗務員がいてくれたら、すぐに交代できただろうし、異変に気付いた乗客が、運転手に声をかけていたら大惨事は防げたかもしれない。これからは乗客であっても、何か異変を感じた時は遠慮なく運転手に声をかけることにしたい。

亡くなられた皆様には、心よりご冥福をお祈りいたします。

追記

5月3日の特別監査で次のことが明らかとなったという。

〇数十件の法令違反。

監査が入ると大抵数件は違反が指摘されるが、数十件は異常に多い。過去に白バス営業や運転日報の記載不備で摘発されていることから、その後は全く改善されていないことになる。

行政がこのような法令違反を許してきたことにならないか。

〇陸援隊は・・容疑者を、道路運送法で禁止されている日雇いの運転手として雇っていた。  人手が足りない時には運転手に電話をして、仕事を依頼していた。

月に数日の勤務だったというから、過密な勤務状態とはなりえないことになる。他の仕事と兼務していた疑い。バスは4年、うちでは2年前から。往路で金沢に向かう前、3日間休んだという社長の発言から、少なくとも専属運転手だと思った。

本人は21年7月に大型2種を取得、バスの運転歴は約2年で昨年7月に陸援隊の従業員になったと供述。

陸援隊の弁護士によると、ツアー会社と陸援隊の間には2つの業者が仲介。ツアー会社から千葉県内のバスを手配する会社、別のバス運行会社、そして陸援隊へ依頼が来たという。

5月5日、さらに新しいことが分かった。

〇・・容疑者は陸援隊から営業許可の名義借りをして、本人所有のバスで中国人観光客向けツアーを主催していた。バスの使用者は陸援隊名義であり、ナンバープレート貸しで無許可営業の疑い。 

〇群馬県警の調べで、千葉から金沢までの往路は同乗したもう1人の運転手が全区間を運転していた。

運転していないのに何故疲れていたのか不明。休憩したホテルでは、本人主催のツアー関連の業務をしていたとの情報がある。

5月6日、陸援隊社長の会見から

〇運転手について、過労運転はなかったと認識している。27日の乗務直前まで約3日間休養させていた。本年は平均乗務時間が月に100時間程度のため、過労運転となるものではなかった。

〇金沢までの往路は別の運転手が1人で運転し、・・は空いた座席で待機していた。その間、仮眠をとることは可能。復路は・・が1人で運転し、高岡駅まで別の運転手が助手として道案内をした。

〇運転手の雇用形態は、固定給ではなく1回の乗務に対して金員を計算するという形だった。

〇運転手が所有し、当社が使用者となっているバスが4台あった。営業して獲得した顧客に関しては、本人が顧客から料金を受領していたのは事実。代金は当社が決めた額を河野に支払ってもらっていた。

〇運転手の夜間バスの経験は、当社の仕事をする以前は、長距離夜間トラックやバスの運転経験があったと聞いている。夜間運転に不慣れということはない。長距離では千葉ー大阪間の旅客輸送を多数回経験しているため、不慣れということではない。大型バスの運転についても、技術的に未熟ということはない。

〇点呼については、遠隔地のため電話による点呼を行うこととなっているが、28日に同行した運転手から本人の様子を聞くことで点呼を終了している。直接本人との間で点呼を行わなかった点は不備があった。また、河野が飲めない人間であることから飲酒の有無の確認は行っていない。

〇運行指示書の存否について、当社は作成していない。作成しようにも出来なかった。バス配車指示書はハーベスト社から発行されたものだが、B社のところでストップして乗務前には当社に送られてこなかった。

〇バスのシートベルトが壊れていたとの報道について、少なくとも昨年初めに点検した際には壊れていなかった。事故直前には確認していない。

5月7日、仮眠するためのホテルでの行動について

〇警察に対し『故障していた自分が所有するバスの修理の手配をしていた』と供述している。

また夜間運転の経験がほとんどなく、『不安だった』とも話しているという。

〇陸援隊は、国土交通省特別監査で36件の法令違反を指摘されていた。


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身体のメインテナンスはなぜ必要か [事故防止]

今回もマイペースで進めていきます。

身体のメインテナンスというと、ラジオ体操や、散歩、早寝早起き、暴飲暴食をしないなどが言われてきました。

しかし、それでメインテナンスになっているかというと、筆者には少し(全部ではありませんが)疑問があります。それだけでは不足だと思うのです。

事故防止のためにも、積極的にやるべきことがあるようです。

〇身体のメインテナンスはなぜ必要か

毎日の仕事では身体を使う一方、ケアをしなければ身体はどんどん硬くなっていきます。筋肉が痛かったり、張りがある状態というのは、少し力が入っていて緊張している状態です。

緊張している状態がいつも続いていて、ゆるめることが出来ないとどうなるでしょうか。身体が硬いと筋肉がリラックスできず、柔軟な動作が出来にくくなります。

さらに、疲れがなかなか抜けない身体になり、そのうちに肩や腰を痛めたり、捻挫などの怪我に見舞われることにもなりかねません。

いつも前かがみの姿勢をとる人は、首や肩の不調が固定される傾向があり、要注意です。

〇運転への影響は


運転業務との関係で言えば、疲労の蓄積で注意力散漫・集中力欠如・やる気が起きない、

いつもイライラして怒りっぽくなる、熟睡できなくて運転中に眠くなる、

休み明けに身体の調子が戻らない、などのことを挙げられます。

これらの全てが身体に原因がある訳ではありませんが、身体的要因が及ぼす影響は少なくないと思われます。

〇リラックスすることのメリットは


車や機械などは、数年経つと分解整備をするように、人間の身体にもメインテナンスが必要なのです。

犬や猫が起き上がる時には、必ず身体の伸びをしてから動き出します。究極のストレッチですね。一日に何回も繰り返すことで、彼らは自分で身体を整えていると考えられます。

人間の身体もこれと同じことです。身体を伸ばすことで筋肉の緊張がほぐれ、気分もリラックスすることが知られています。

〇日々、メインテナンスの心がけ


身体を伸ばすことで筋肉も伸びるようになり、関節の動く幅も広がります。そうすることで身体の隅々まで血流が改善し、冷え症やこりの改善につながります。

さらに血流が改善することで、顔色や手足の先まで血色が良くなったり、疲労からの回復が早くなったりということが起きています。まずは3カ月実施して、効果を実感して下さい。

〇無理せず、ゆっくり動かすことがコツ


とは言っても、いきなりきつい運動は禁物です。身体に痛みを感じない程度にゆっくり行うこと、伸ばす部位を意識しながら有酸素運動をすることが必要です。


本プログラムでは受講者に分かりやすく、身体に負担の少ないものを選択して実施しています。毎日自分のペースで実施して、身体を整える習慣をつけてください。

 


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見てから動くか、動きながら見るか [事故防止]

繁忙期に入って、いつもより渋滞が長く繋がっている。

信号を1回で行けるような所も、2~3回待たなければ抜けられない。

この時期だから、運転する人達は混むことが分かっているのだが、やはりイライラ状態。

時間を損しているようにも思えるし、渋滞の中ではすることもなく、ただ前の車が動くのを待っている。

割り込みの車がいると腹が立つし、ルール無視の車も出てくる。

路肩を平気で走る連中も出てくる。

一日の予定が大きく遅れてしまい、このままではいつ終わるのか分からない。

別の道から行けばよかった、とか、先に抜け道はないかと地図を手に取る。

早く帰って次のことをしたい、いい加減疲れてるからすぐに帰って休みたいところ。

渋滞にうんざりするのと、先を急ぎたいのと、イライラが重なって来る。

こんな時にヘリコプターがあれば、スイスイと目的地に行けるのに、などと考えてしまう。

渋滞の中で車を走らせるのは、正直に言ってしんどい仕事である。

しかし、この混雑はそのうちに終わるもの。

クリスマスが過ぎれば仕事の車は減ってくるし、28日を過ぎれば日中の道路はガラガラになる。

それまでの辛抱なのだ。

今は事故を防ぐことに心を砕いて欲しい。

皆さんが知っているように、この時期の事故は多い。

自分がイライラしているように、周りの人もイライラしているのだ。

前の車に接近しない事は鉄則。

〇渋滞時に起こりやすい事故

〇交差点などで発進時の見切り発進

信号待ちなどで前車に続いて停止。しかし2~3台前が動いたのを見て動き出して追突。

〇隣の車線が動き始めたとして、勘違い発進で前車に追突

動いているのに前を見ていない、脇見をしながら発進。

〇ノロノロ渋滞で前車の急停止に合わせられず追突

発見の遅れ、近づき過ぎ、車間距離が取れていない。

〇ものを取ろうとして、或いは地図を見ながら、前車の動きに気が付かない

ゆっくり進んでいるため、安心して前が疎かになる。

〇対向車線の渋滞で右折時に対向車と接触

前が詰まっているから来ないだろう、という判断。

〇二輪車との接触

渋滞では車の陰になり、二輪車が見えにくい。

車が動いているのに、前から目を離すことは絶対してはならない。

そして「見てから動くか」、「動きながら見るか」の違いは決定的に重要である。


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出会い頭衝突、マイクロバスの6人死亡 [事故防止]

三重県亀山市で11月28日朝、国道一号線側道を走ってきたトレーラーと、交差する県道を走ってきたマイクロバスが衝突した。信号のない交差点。

この事故でマイクロバスの6人が死亡、9人が重傷、11人が軽傷で全員がフィリピン国籍。トレーラーの運転手も怪我を負った。

トレーラーの側に一時停止標識があり、自動車運転過失致傷(後に致死)容疑でトレーラー運転手45歳(大阪府松原市天美我堂)を現行犯逮捕した。その後治療のため釈放。

映像によると衝突箇所は、トレーラー側が前部正面、マイクロバスは左後部後輪の周囲。トレーラーは横転し、マイクロバスは大きく凹んでいる。

日本テレビ系NNN

彼らの所属会社社長は『車から人が飛び出てる状態の大きな事故で、皆がパニック状態で・・・』 

フジテレビ系FNN

『ガシャーン、ドシャーンという感じでね、怪我した人はもうあれ、ただ寝てるだけ、横たわっているだけですね。人工呼吸をやっている人もいましたから。』 

事故原因について、トレーラー運転手の証言を報道各社から拾ってみると

『休憩場所を探していた。気づいたら目の前にバスがあった』

『休憩場を探すのに気を取られ、一時停止を見落としてしまった。ハッと気付いた瞬間、衝突した』

『初めて通る道で、うっかりしていた』と話している。


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高さ制限に気付かなかったって? [事故防止]

コンテナトレーラーが、高架の高さ制限ガードに衝突する事故が相次いでいる。

見たところ、海上コンテナのようだが、彼らは毎日コンテナを積み替えて走るのだから、高さについてはその都度確認しているものと思っていた。

9.6フィート(クンロクバン)となれば、高さが4.1メートルになるため、どこでも走れるという訳にはいかない。

最近話題になっている積み込みの不具合、片荷、重心の偏り、荷崩れなどが原因で横転したり、走行に支障をきたすなどの問題もある。

今回の事故はそれ以前の問題で、重量がある大きなものを引っ張ることに対する自覚が欠如しているのではないか。

高さ制限に気が付かなかったのか、

気が付くのが遅れたのか、

自分のコンテナの高さにそもそも関心がないのか、

いつもの通り走ればいいと考えているのか、

いずれにしても、プロとしては失格であろう。

晴海通りの事故では、運転手は初めて通る道だという。

せめてぶつかる手前で止まることは出来ないのだろうか。

私は2t、4t、大型と、危険に対する経験を積んでからトレーラーに乗務して欲しいと思っている。

☆高さ制限のゲートに衝突してなぎ倒す、銀座でトレーラーが立ち往生

10月14日12時45分頃、東京銀座の晴海通り数寄屋橋交差点付近で、高さ制限を示すゲートにトレーラーのコンテナ部分が接触、立ち往生となった。
_
トレーラーは立体交差点の下をくぐろうとした際、高さ3.5㍍のゲートに4.1㍍のコンテナが接触。ゲートが倒れ、動けなくなった。
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男性運転手(44歳、愛知県高浜市)は『この道を通るのは初めてで、近くの高速道路に気を取られていた』と説明。築地署は前方不注意が事故原因とみて、調べている。

別のニュースでは『ゲートに気付くのが遅れた』という。ゲートはアンダーパス(地下道)の入り口で、高さ制限を表示するもの。

立ち往生するトレーラー

FNNフジニュースネットワーク

☆9月16日、コンテナトレーラーが鉄道の高架駅に激突して横転

各社のニュースページが消滅していて検索不能のため、国土交通省自動車交通局の「事業用自動車安全通信」65号から転載します。

(5)海上コンテナを積載した大型トレーラが高架橋に衝突した事故


9月16日午前2時20分頃、東京都において、海上コンテナを積載したトレーラが運行中、荷台に積載していたコンテナがJR(筆者注=京成)の高架橋に衝突し、当該トレーラは横転した。


この事故により、当該トレーラの運転者が軽傷を負った。鉄道の運行等に影響はなかった。


その後の警察の調べにより、当該トレーラの運転者は、運転免許停止中であることが確認されたため、道路交通法違反(無免許運転)の疑いで逮捕された。

当該高架橋の下の道路の高さ制限は4.0m(高さ制限の表記あり)で、当該トレーラが積載していたコンテナは、長さ:20フィート、高さ:9.6フィートであるため、当該トレーラに積載した場合、高さ約4.2mとなるため高架橋に衝突したもの思料する。


当該コンテナは、四隅がすべて緊締装置により固定されていた。・・・以上

事故現場は、墨堤通りと京成関屋駅が交差するところ。墨堤通りの上に鉄道が斜めに交差しており、周囲の構築物にも被害が及んでいた。

2件とも、都内で仕事をする人にはよく知られた場所である。自分も何十回と通っていただけに、どうして4㍍を超えるコンテナであそこを通るのか、と思ってしまった。

理由は恐らく、本人だけが知っているのだろう。

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歩道上の事故は過失相殺しない新基準 [事故防止]

※このブログでは法令や判例、賠償事案を扱わないつもりで続けてきたが、近年の自転車関連事故の急増という状況を考えて、掲載することにする。

交通弱者として長年扱われてきた自転車だが、最近の事故多発の状況を受けて2007年に法令が改正、司法判決にも変化が出てきている。

自転車を運転する者は、自身に『安全に注意する義務』があることを自覚してほしい。

毎日新聞ネット記事から引用

毎日JP8月21日から

☆高額賠償判決

〇東京高裁07年3月 567万円 

信号のない交差点で50代男性の自転車が60歳女性と衝突。女性は左大腿骨骨折。

〇東京地裁07年4月 5,438万円

信号無視した37歳男性の自転車が横断歩道を歩行中の55歳女性と衝突。女性死亡。

〇大阪地裁07年7月 3,000万円

歩道上で無灯火の15歳男性の自転車が歩行中の62歳男性と正面衝突。男性死亡。

〇神戸地裁09年3月 1,239万円

自転車が信号のない交差点を歩いて横断中の54歳女性と衝突。女性は顔の骨や歯を折る。

☆『歩道上の事故は原則、歩行者に過失はない』

本年3月、東京、横浜、名古屋、大阪の地裁裁判官は上記の新基準を提示した。

2007年に道交法が改正され、自転車の責任を明確化したことを受けたものと見られる。

標識などで許可された場合を除いて、自転車は歩道を通行できない。また歩道を通行する場合は歩行者に対する安全注意義務が課されている。

自転車を運転する者が、子どもや高齢者であっても責任は変わらないという。

今後は高額賠償事案が続出することが考えられる。

☆自転車関連事故は全体の21.2%

2009年の自転車関連事故は15万6373件で交通事故全体の21.2%を占める。

自転車の対歩行者事故は、1999年に801件だったのが2009年には2,934件と3.7倍、自転車同士の事故も2009年は3909件で10年前の4.4倍となっている。

自転車が第一当事者となる事故のうち、未成年者は39.6%。

賠償責任についても、13歳前後から責任を負うという訴訟の判断が多いという。

☆賠償できるのだろうか

自転車には、自動車に義務付けられた自賠責保険がないが、万が一事故を起こして相手に怪我させてしまった時、どうするのだろうか。

損保各社は、自転車ユーザーの保険への関心が極端に低いとして、「自転車総合保険」の販売を中止したという。

毎日新聞ネット記事

交通安全協会が2005年に実施したアンケートでは、「保険に加入」16.5%に対し「保険自体を知らない」が54.9%だった。「自転車に乗るなら保険に加入する」という認識は広まっていないそうだ。

高額賠償判決が増える一方で、保険未加入のため被害者に賠償が及ばないケースが生じており、今後は深刻な問題となりそうだ。

先日、地元の警察に電話で問い合わせたところ、現在自転車に対する指導は、『警察官が見かけた時に口頭で注意、指導するようにしている。信号無視など悪質なものは切符を切るが、それ以外は指導するようにしている』ということだ。

今は自転車に対する法律を、周知する期間ということなのだろう。いずれ取り締まりの段階になるだろう。

☆交通局長通達「自転車の交通秩序整序化に向けた総合対策の推進について」の発出 平成19年7月12日(要点を抜粋した=筆者)

詳しくはこちらへ

1)自転車の通行環境整備の推進

車道上の自転車通行が危険と考えられる箇所、歩道上の自転車と歩行者の輻輳があると考えられる箇所について、危険性の高い箇所を優先して順次自転車の通行環境整備を推進すること。

(2)自転車利用者に対するルールの周知徹底

「自転車は車道が原則、歩道が例外」、「車道は左側通行」、「歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行」、「飲酒運転・二人乗り・並進の禁止」、「夜間はライトを点灯」、「交差点での信号遵守と一時停止・安全確認」といった基本的なルールの周知徹底に努めること。

(3)自転車安全教育の推進

小・中・高校生に対する自転車安全教育を推進するとともに、対象を高齢者、主婦、社会人、大学生等にも拡大するよう努めること。

(4)自転車利用者の交通違反に対する指導取締りの強化

自転車利用者の交通違反に対する指導警告を強化するとともに、違反行為により通行車両や歩行者に具体的危険を生じさせたり、指導警告に従わず違反行為を繰り返したりするなどの悪質・危険な交通違反に対しては、交通切符を適用した検挙措置を講ずるなど厳正に対処すること。

(5)交通ボランティア等と連携した街頭活動の強化

地域交通安全活動推進委員等に対する教養を徹底するとともに、自治体が委嘱するボランティア等にも積極的な取り組みを求めることにより、地域住民とともに啓発活動を行う。指導啓発活動の積極的な実施に努めること。

平成21年指導警告2,165,759件、検挙1,326件

☆地域での取り組みが欠かせない

筆者は最近、自転車の運転マナーの悪さが気になって「セーフティウォッチャー」なるものに加入させていただいた。市の教育委員会の腕章をつけて、小中学生の登下校時の安全を見守るボランティアだ。

だいすけ君(コーギー)との散歩の時に、すれ違う自転車の主に声をかけているが、夜間でも無灯火で走る人は半分位はいる。中には猛スピードで歩道を駆け抜けていく自転車も。

携帯でメールしながら走る人、二人乗りの人、傘を差しながらの人、車がいないと信号無視の人、などなど。

これでは子どもがルールを守る訳ないだろうと思ったら、やっぱりいた。中学生二人。

さっそく制止して、ライトを付けるよう促す。どうしてライトを付けるか分かる?と聞くと、「前が見えないから」と返ってきた。

自分のためでもあるが、前照灯は周りの歩行者に自分の自転車が近づいている事を知らせるため、でもある。

ひとりの力では、数が多くて限界がある。

より多くの人が、地域の安全活動に参加するようになれば、自転車に乗る人の意識も変わってくると思うのだが。

※ご意見、ご感想などありましたらコメント欄にてお知らせください。


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後ろのコンテナが・・・・ [事故防止]

後ろのコンテナを落としていく人がいる。

数はそれほど多くはないものの、今だにというか、私がトラックに乗り始めた頃の、25~26年前から落としていく人はいたのだ。

電車や高架道路のガードに激突して、元の形がどうだったか分からないような変形の仕方。

ぶつかった個所が抉れている。

事故現場が派手なためか、後々まで語り継がれることになる。

哀れ無惨。本人もビックリするだろうが、これではコンテナが可哀想だ。

私はガードに差し掛かって、目の前に2.9とか3.0の表示を見るたびにドキッとする。

今はトラックに乗っていないのに、以前の習慣になっているのだろうか。

ここの高さは何メートルだろう、とそっちの方に目が行ってしまう。

当時、地図を見ながら都内を数十件ほど配送していたことがあり、度々エリアを変えられた。

当然、初めてその場所を走ることになり、右も左も分からない中、地図だけが頼り。

同僚で知っている人に聞いていくが、件数が多いために全部は無理。

狭い路地やら、車が止まっていて抜けられないような所、商店街で軒先やテントが突き出ていることろ、重量制限3tで入れないところ、など沢山あった。

今でも覚えているのが、あの自由が丘の電車のガード。

地図を見ながら交差点を右折して、電車を超えた先に得意先がある(踏切だと思った)。

もうすぐだと思いながら、対向車をやり過ごして右折していく、と、目の前に現れたのが道路を跨いで大きく見えるガード。

少し距離があるので、どのくらいの高さか分からない。進んでいくと、だんだん不安になってきた。そして見えてきたのが2.5(2.7かも)の表示。

おお、ここまで来るともう逃げる道がない。ガードの横に側道はあるが、とても狭くて曲がれる幅がないのだ。どうするか?

そうする間にも後ろから車がやってくる。自家用車は楽に抜けられるのだ。

クソ!こんなところに低いガードを作りやがって、と思いながら、怒りが込み上げてくる。

もうこれしかない、と思って実行したのがそのまま対向車線に移って、バックで戻ること。

但しバックモニターなどなかったから、後ろは見えない。もちろんコンテナだから振り向いても見えない。

運転席のドアを開けてそのままバック。後ろから車が来るので、その度に止まってやり過ごす。そしてまたバック。

その先はさっきの交差点だ。バックのまま赤信号を待って、青になった。

対向車がいなくなるのを待つ。交差点の反対側まで下がって、ようやく方向転換。

その間200メートル位だと思う。

もう汗びっしょりで、おおー良かった。

地図だけを頼りに入って行くと、こういうことになる。

尚、このような時は非常事態である。

周りが大騒ぎして、心がパニックになることがあるかも知れないが、ここには自分しかいないのである。

自分の車をぶつけないために、取り得る最善の方法を選ばなければならない。

場合によっては、他の車を止めてでも、通行止めにしてでも、安全を確保しなければならない。

だからこの時だけは、自分が優先だと思って構わない。

ドライバーには、太い神経が必要である。

あとで、お詫びしておけばそれで済むことである。

この話は今から10数年前のことだから、今はどうなっているか分からない。都内はトラックが通れないところが多い。

ビルの地下駐車場、これもドキッとする。

高さ2.8や2.9なら入れないが、3.1だとギリギリセーフ。

都内の地下駐車場は、低床でないと入れないところが多い。

しかし、上の蛍光灯や配管にくっつきそうだ。いくらも隙間がない。

あなたは自分の車の車高を知っているだろうか。

場合によっては入り口に高さ表示がなく、守衛さんがいないところもある。聞きようがないのだ。

トラックが何台か入っているといっても、自分の車が入れるとは限らない。

スロープになっているところをソロソロと進み、上から吊るしてある高さ制限板のところで一旦止まり、上を見上げる。何とか大丈夫そうだ。

よく見ると、上に擦った跡が付いていることがある。

気が付かずに入ろうとしたのだろうか。これはひどい。

以前新宿にあった某物流センターは、地下駐車場が納品所になっていた。

驚くことに、その地下スペースは場所によって高さが違うのである。

この時は車高が2.9の低床車だった。

入口から入って中央部分は3メートルまでOK。しかしプラットホームがある端の部分は低くて上がぶつかってしまう。

どうにも気が気でない。移動してくれといわれても、上が気になって。

気持ちよく伸び伸びと、仕事が出来る感じではなかったようだ。

ビルの地下駐車場にしても電車のガードにしても、建物のひさしでも、上にあるものは、ぶつけてしまうと損害賠償の金額が高くつく。

それも100万や200万では済まない。500万とか、1000万という賠償事例もあるのだ。何故かというと、それだけ手間と作業が余計にかかるため。

『うっかりしてました』では済まない。

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一本道で遅い車にイライラ [事故防止]

先日、40キロ道路を30キロ前後で走る遅い自家用車がいた。

道が狭くて周囲に歩行者や障害物、駐車車両があるところなら、皆がゆっくり走るようになるのだが、ここは周りが畑で見通しがよく、道幅もある程度広くて、信号もしばらくないところだった。

普段は50キロ前後で走る車が多く、たまにスピードを出して走る人もいるが、自分などは50キロ以下で走ろうとするから、よく後ろから追いつかれてしまう所である。

そのような道で先の車が走っているのである。

うーんそれにしても遅い、ゆっくり走る自分でも遅いと思ってしまうくらいだ。

どんなにしても、前の車に追い付いてくっつきそうになる。

何をしているのだろうと、だんだん走り難さを感じていることに気が付く。

追い越し禁止なので前に出るわけにも行かず、くっついてしまうと危ないので

仕方なく、同じような速度で走らなくてはならない。

しばらくすると、その人の走りにムラがあることに気が付く。

極端に遅くなるかと思えば、また速度を上げる、

ちょっとするとまたゆっくりになる。

こうなると、本当に何をやっているんだと、イライラが高じてきて、怒りさえ湧いてくるのだ。

早くどこかに曲がってくれないかと、目の前からいなくなってくれることを願うばかり。

余計なことかもしれないが、こういうドライバーは自分が安全運転をしているつもりなのか、周囲に無頓着なのかは分からないが

他の交通参加者を危険に遭遇させる恐れがあるため、考えを改めるか、運転をしない方が良いと思っている。

制限速度以内なら、どんな走り方でも良いという訳ではないだろう。

ただし、それはこの人の事情であって、自分が事故を起こすこととは別の問題であることを強調しておきたい。

どのような状況があろうとも、事故を起こすことは自分で回避しなくてはならない。

誰でも自分のペースがあり、それが乱されるとストレスを感じる。

毎日一般道を350㌔~400㌔を走っている人は、ほとんど一日中走っているわけで、

よくこのような場面に遭遇する。

自分などは、イライラしてくると車を脇に止めて、遅い車がはるか先に行ってくれるまで待つことにしている。

大体が近所を走る車なので、いつの間にかいなくなっていることが多い。

その方が、ストレスなく走れると思うのだが。

気持ちよく走ることが、安全に走るためには必要となってくる。

遅いからといって、近づいたり、煽ったりしてはいけません。

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歩行者の行動は読めるか [事故防止]

先日、自宅から500㍍くらいのところで、歩行者と接触しそうになりました。 

電柱が出っ張っていて少し狭い通りですが、センターラインのある道路で歩道はなし。JRの駅につながっている道で歩行者や自転車がよく通るところです。

いつものようにカーブに差し掛かると、対向車の間を縫っておばさんが走りこんで来たのです。

対向車の間といっても、車と車の間は離れている訳ではなく、普通に考えると渡れるタイミングではなかったと思います。自分だったら多分渡れない。

それだけに一瞬のうちに目の前に現れて・・・

うわっと思ってブレーキ。

カン!っという音がして急ブレーキが掛かり、ふと見るとおばさんは自分の運転席の真横に立っている。車の頭部は道路の左端に寄って。

正直、もうダメかと、・・・・30年運転して初めてのこと

『私どうしちゃったんだろう、ごめんなさい、こんなところを渡るなんて』と相手もビックリしている様子。

しばらく顔を見合わせたまま、ホッと胸をなでおろし、

よかったー、でもいくらなんでも危ないだろう。

運転席の真横だから、お互いそのまま行っていたら人身事故になっていた。

どうしてこの人が走りこんで来たのかは分かりませんが、右端に人がいたのは知っていました。

こちらの速度は30キロちょっとで、自分の前は約50メートル空いていた。ここは人や自転車がいるので普段もスピードを出さない。

しかし渡って来るという予測はできず、まして対向車が来ているのだから来ないでしょう。

でも来たんですねー。

走り込んで来られたら、どうにも避けようがないことを思い知らされた出来事。

 

信号のない横断歩道を走り抜ける時、端に人が立っています。自分を含めて4台ほどが走る片側2車線道路。中央分離帯はあるが、見通しは良好。

あなたならどういう運転をしますか。

KYT(危険予知トレーニング)で出てくるような場面ですが、ここでは普段の歩行者と車の行動という側面から話してみたいと思います。

ついでにいうと、KYTというものは自分が一人で走っているかのような場面が多くて、周囲にいる車や歩行者との関連がはっきりしないことから、有効性もいまひとつだと思っています。

ドライブシュミレータで結果が優秀であっても、実際に事故を起こす人はいるし、皆がスピードを出しているから自分もそうするなど、周囲の状況に左右されやすい人もいます。

自分がテストされていると思えば、普段の運転とは関係なく模範的に応えようとするでしょうし、自分でもそうするだろうと思います。

とはいっても無意味というのではなく、経験の浅いドライバーが、気づかない危険を認識する、或いは走ることに慣れている人が自分の死角になっているものを知る、という使い方は出来ると思います。

先ほどの話に戻ります。

この場所は、数十年前に海を埋め立てて出来た、大きなマンションや団地の中です。道路は2車線で広々としており、数百メートル先からでも、人がいれば分かるようなところです。

ここでは歩行者や自転車が横断歩道を渡ってきます。それ自体は当たり前なのですが、もっというと、車が近づいていても渡ってきます。

こちらは接近するのがいやで、速度を落として先に行かせようとしますが、いつもこの付近では、誰かいないかと確認しながら走るようになるのです。

自転車などは、あっという間に来てしまうので、ここではスピードも出せません。

人通りの多いところなら、運転する方も注意しますが、いつも1人か2人なのです。

うまく伝わるかどうか分かりませんが、この地域の他のところでは、歩行者が車の通りすぎるのを待って、渡ってくるのがいつもの光景です。

それだけに、何の予備知識もなくここを走ったら、ドライバーはビックリして急ブレーキ、ということになるのでしょう。

止って譲るのが最良と分かっていても、相手が渡る素振りを見せない限りは、そのまま通過するでしょうし、自分もそうしてきました。時間の問題もありますからね。

実をいうと、ここはJRの高架になった駅があり、横断歩道のすぐ奥には大きな駐輪場があったのです。

しかし道路からは、そのようなものは見えず、ここが駅であることは歩いて見に行かない限り分かりません。

歩行者と自転車は、当然止まってくれるものと思っているようですから、土地の知識がないと思わぬ危険に遭遇してしまいます。

 

来るか来ないのか分からない、動静が不明な人が横断歩道の付近にいることがある。

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スカイマークに業務改善勧告 [事故防止]

4月7日、3週間に及ぶ特別安全監査を終えて、スカイマーク社に業務改善勧告が出されました。

格安料金に伴う『コスト削減と安全は両立出来るのか』というテーマを考える時に、大変重要な問題を提起しているといえます。

スカイマークの場合、行きすぎた合理化が慢性的な人手不足につながり、安全上のトラブルを引き起こす背景になった(17日産経社説)ということです。

4月13日、スカイマーク社から航空局に改善計画書が提出されました。

詳細は改善計画の概要

不適切事案への対応一覧を参照。

陸上の運輸事業者にとっても対岸の火事などではなく、安全が最優先とする運行体制の確立が求められます。

国交省のページから

安全運行体制の確立のための業務改善について(勧告)

別紙(不適切とされた項目)

1.安全管理関連

①先任客室乗務員以外の客室乗務員に英語力が不足しており、外人運航乗務員との間で意思疎通に支障があった事案があったにもかかわらず、適切な対策が図られていない。

②飛行前に安全情報を乗客に提供する客室安全デモを3名から2名で実施することにしたことから、デモが見えない座席が生じていることが確認されていたが、適切な対策が図られていない。

③この他、現場でヒヤリハット報告により不利益な対応を受ける可能性があるという懸念があることや、報告が有効に活用されていないことから、このような情報が安全推進委員会等の適切な検討の場に報告されていない。

2.運行関連

①運航乗務員等が操縦室で写真撮影を行い、見張り義務を怠った。

②高々度で一時的に一人操縦となる際、運航乗務員は酸素マスクの着用が必要となるが、マスクを着用しなかった。

③客室乗務員による客室内保安検査が適切に実施されていなかった。

④茨城の阿見ポイントを管制指示と異なる高度で通過した。

⑤着陸空港の進入方式に不慣れなため、不安定な進入着陸があった。

⑥客室乗務員に対する危険物教育訓練が適切に実施されていなかった。

3.整備関連

①フラップ制限速度の超過に係る機体構造点検が適切に実施されていなかった。

②乱気流に遭遇した後の機体構造点検が適切に実施されていなかった。また、点検作業記録も作成されておらず、、確認主任者による確認が適切に実施されていなかった。

③定例整備において作業計画表の確認が不十分であったため、誤った整備作業の指示がなされた。

_

勧告文書の抜粋

1.安全管理体制について

・・・・・ 今般の立ち入り検査において、別紙の第1項のとおり運航安全上に支障を及ぼす可能性のある事象が社内で把握されているにもかかわらず、適切な是正措置が取られていない事案が認められた。これは、貴社の安全管理が十分に機能していないことに起因していると考えられる。

このため、運航および整備等の現場で把握された運航安全上に支障を及ぼす可能性のある事象が、適切に安全統括管理者に報告され、事業経営の責任者の理解のもとに遅滞なく適切な対策が講じられるよう、安全管理体制の見直しを行うこと。

また、安全管理上の問題が継続していた一員として、安全統括管理者が十分に責務を果たしていないことが考えられることから、安全統括管理者の職務について改善を図ること。

なお、今後も安全管理上の問題が改善せず、・・・・・・・・・・・安全統括管理者の解任を命ずることがあることを念のため申し添える。

_

2.運航体制について

今般の立ち入り検査において、・・・・・・・・・・(写真撮影、酸素マスクを着用しない、客室内保安検査の未実施)などが確認された。

これは、乗務員の安全意識の不足により生じたものと考えられるが、背景として会社による運航乗務員の日常的な技量管理や運航全体にわたる実態の把握が不十分であることに起因していると考えられる。

このため、運航乗務員等に対する教育訓練を拡充するとともに、審査操縦士や管理職の同乗による確認などを充実し、日々の運航実態を的確に把握することで、運航安全上の問題の発生を未然に防止する体制を構築すること。

_

3.整備体制について

今般の立ち入り検査において、・・・・・・・・・(技術判断および整備処置が不適切、誤った作業指示)などが確認された。

このため、最近の定時整備の作業指示及び非定例整備の作業内容について適切性を確認すること。

また、これらの事象は、整備の計画及び実施等に関する管理が不十分であることに起因していると考えられる。

このため、整備の計画段階において適切な知識・経験を有する者がその内容及び実施時期の確認を行う体制を構築すること、実施すべき作業に漏れがないことを作業記録により確認できるよう記録方法を改善すること等、整備管理を改善すること。

更に、整備従事者に対する教育訓練について、整備マニュアルの内容が確実に理解・実施できるよう充実を図ること。

_

4.安全意識の再徹底と個別事案の再発防止策について

今般の立ち入り検査で認められた、別紙の各項に掲げる不適切な事案においては、安全に直結する業務に従事する者の安全意識の不足が認めらる事から、

運航乗務員、客室乗務員及び整備士及びこれらを指導、監督する者に対し、法令及び規定等の遵守を含め安全意識の再徹底を図るとともに、

不安全行動を防止するためのヒューマン・ファクターに係る教育訓練を充実すること。また、個別事案毎に原因を究明するとともに、早急に再発防止策の徹底を図ること。

 


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スカイマークに3週間の特別安全監査 [事故防止]

不祥事が相次いでいる日本の航空会社『スカイマーク』にたいし、国土交通省は15日から約3週間にわたる特別安全監査に入った

通常は3日程度という安全監査が異例の3週間。このところスカイマークでは不祥事が相次いでいる。同社はコックピットの記念写真問題で、11日に立ち入り検査が入ったばかり。

3月16日とくダネ!、産経3月16日から紹介する。

前原国土交通大臣は『ゆゆしき問題』

 『事故が起きてからでは遅いと、そういう思いで、厳しい対応をとらせていただく』

スカイマークは1996年11月に会社設立、1998年に福岡ー羽田間で運航を開始、機内サービスの簡素化と格安運賃で知られる。現在8路線を持つ。

機長を交代させて運航を強行

2月5日、機長が、体調不良で声が出にくいという客室乗務員を交代させようとしたところ、会社側はそれを認めず、機長をフライトから外し契約まで解除した。

緊急時の乗客誘導に支障がある、という機長の安全判断だった。 

会社は乗務員を交代させず、そのまま運航することを要求したが、機長が拒否。会社は別の機長に交代させて運航を強行した。

西久保慎一社長は厳重注意を受けた。

運行中のコックピットで記念写真

21年4月~22年2月、フライト中の操縦席で30代の副操縦士が記念撮影していたことが判明。羽田ー札幌間で5回にわたり操縦室内をデジカメで撮影。飛行中なのに機長や副操縦士などが後ろを向いてVサイン。

会社は副操縦士を諭旨退職処分に。撮影に応じた機長や管理責任者ら13人も降格や出勤停止、減給などの社内処分を受けた。

前原国土交通大臣『お客さんが乗っている機内でこういう状況が起きるのは言語道断で許されざる行為であります。』

航空解説者の前根明(元機長)氏は『オートパイロットが全部やってくれているので、飛行機自体は何もなければ安全に飛んで行ってくれるんです。これくらいなら良いだろうと思っているうちに、そこに得てして大きな事故とか事件が起きてしまう。』

1800メートル高い高度で飛行

3月11日、札幌発羽田行きの便が、管制官の指示する高度より1800メートル高い高度を飛行、自動操縦装置への高度入力を忘れ、うっかりミスをした。

前原国土交通大臣『徹底的に今のスカイマークの経営、運航、整備の体制をチェックさせていただく。』

2002年7月ドイツ上空でロシアの旅客機と貨物機が衝突、その原因は管制塔の機械トラブルなどで飛行高度の指示を誤ったもの。飛行高度のミスは1つ間違えれば大惨事となる危険がある。

スカイマーク本社では国交省航空局の9人が立ち入り検査に着手。整備や運行の記録を照会して、安全情報が社員の間でしっかり共有されているかを確認する。

また、運行強行問題について、経営トップの安全への介入度についても調査を進め、問題があれば改善を指導する方針。

 

 


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この人の処遇をどうするか2 [事故防止]

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『お前のせいで俺たちのボーナスが減らされるんだ』

『得意先から車を切られたらどうするんだ』

『会社の看板に傷を付けて、1人のために皆が迷惑を被るんだ』

『ここで止まって左右を確認しなければならないだろう』

『それが出来ないのなら、辞めてもらった方が良い』

『人を怪我させて、会社にも迷惑をかけて、どうしてくれるのか』

 

前回は事故を起こしたドライバーにたいして、どのような対応をしたらいいのか例を入れながら説明しました。

今回は、安全推進会議の進め方について話してみたいと思います。

上の発言は、事故を起こした人に対して、会議の出席者からよく投げかけられる言葉です。

当事者として事故の状況を説明しながら

何故事故になったのか

何が原因になったのか

どうしてそれが出来なかったのか

について質問され、答えに窮するとこのような言葉がよく投げかけられます。

会議の出席者は大勢で、一方事故を起こした方は1人。さながら嘗て中国かなんかで行われていた人民裁判のようです。

最近も事業仕訳などというものが行われ、寄ってたかって官僚の皆さんが集中攻撃を受けていましたが、答えに窮すると突っ込まれるという吊るし挙げの様相を呈してきます。

出席者もいつしか、日頃のうっぷんを晴らすかのような強い言い方に変わってきます。

こうなると最早、安全会議は一罰百戒(一人を罰することで他の戒めにする)の役割しか果たさなくなります。

考えてみてください。何のために安全会議をやるのですか?

再び乗務する時、本人は会社に愛着を感じてくれるでしょうか?

彼は自分でお金を稼ぐために働くでしょうが、会社の発展のために尽力してくれるとはとても思えません。

会社はこの時点で貴重な人材を失ったに等しいのです。

色々な会社を見てきた感想として言いますが、事故多発事業所の特徴の一つは

ドライバー同士、または管理者との間で協力関係が生まれにくいこと

お互いに不信感を持つことです。

少し極端な例を紹介しましたが、多くの会社では事故の体験を皆で共有し、どのような特性が事故に関わっているのかを知るとともに、他のドライバーの教育教材として活用しようという目的から実施されているようです。

事故を起こした人も重要メンバー

もし、事故の責任を問うのであれば、経営者と管理者と本人だけで話し合うべきでしょう。

事故の状況と要因、今後の対策を考えるのなら、管理者との話し合いが重要です。

そしてその結果をもとに、安全会議で検討するというのなら他の皆さんの役に立つと思います。

しかしこの会社のように、3つのことが一緒になってしまった場合、

本人は委縮するか反発し、他の人は『事故を起こすとああいう目に遭う』というように、事故に対して過剰な恐怖感を持つかもしれません。

人の受け止め方は様々であるからです。

事故防止は積極的でなければならないのに、これでは委縮してしまうでしょう。

ドライバーは心のどこかで、いつか事故に遭遇するのではないかと思っています。

それが仲間の一人が事故を起こすことになって、他人事ではなくなりました。

さらに安全会議での吊るし挙げとなっては、イヤーな感情を味わざるをえません。

1件起こると事故が続くという事業所は、連鎖的な反応が起こっていると考え、

しっかりケアをしなくてはいけません。

管理者の役割は重要

上の例でいえば、個人攻撃になりかけた時には管理者が割って入り、

『この会議は事故の事例を皆で検討する場であって、事故を起こした者を攻撃する場ではない』、と言わなくてはなりません。

時に他の出席者がいう見立ては、本人が聞いてしっくりいかないものもあると思います。

その現場にいないので当然ですが、事故の要因を突き止めるというのは警察の事故分類を別として、そう簡単ではありません。

前方不注意だからもっと前を見るようにしないといけない、では何のことか分かりません。

どうして前を見られなかったか、或いは見ていたが反応できなかった、それはどうしてかというところまで行かないと役には立ちません。

本人が納得できる事故要因というのは、実に様々です。(その話はここでは省きます)

事故事例検討を、本人の役に立つとともに皆の役にも立つ発展的な場に出来るかどうかは、管理者の力量次第です。

管理者の知識と運転経験が大きくものをいうでしょう。

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この人の処遇をどうするか1 [事故防止]

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インターネットでヒントを頂きましたので、今回はこのテーマで話してみたいと思います。

『この人の処遇をどうするか』というのは、実は顧客から度々聞かれることでもあります。

事故を繰り返し起こしたドライバーに、管理者としてどう対応すればいいのかということです。

ここで大事なことは、引き起こした事故の程度と、本人がそれをどう受け止めているかの問題。

もうひとつは会社や管理者にとって、もう一度チャンスを与えようと思える人かどうかです。

以下の記述は、会社として安全確保義務を満たしていること、無理な労働条件を課していないことを前提にお話します。

免許さえあれば誰でも運転できる時代ですから、個々人の安全に関する認識の違いに幅があることは否定できません。

制限速度を守って走れば事故はないと言う人から、絶えず周囲に注意を払い、運転中は気を抜かない、という人まで様々です。

ですから指導の方法は一様ではなく、『如何に本人に気が付いてもらえるか』にかかってくるわけです。具体的には、自分のどのような運転行動が事故を起こすに至ったのか、ということを理解してもらわなければなりません。

_

免許を持っていれば誰でも運転することは出来ますが、事故を起こさずに運転することは、相当な経験と努力と自分の運転に対する洞察を必要とします。

どのような時に注意が疎かになるか、イライラしたり焦りの気持が出たり、やる気をなくすとどうなるか、というようなことを講習の知識ではなく、自分の体験として知っている必要があります。

このような人がプロドライバーであり、時に危険な体験をした後は、同じことを繰り返さないよう慎重に運転を切り替えることが出来る人であると私は思います。

例えば追突事故を1年に2回起こした人がいるとしましょう。

1回目は厳重注意で反省文を書かせる、始末書を書かせるなどのことをしている会社が多いでしょうが、この人は2回目の追突事故を起こしました。

前回の反省は何だったのか、ということになるでしょう。

管理者として具体的な指導をして、本人も反省しているということで、再び乗務させることにしたわけですが、しばらく経つとまた事故を起こしました。

車間距離を取っていない、発見が遅れた、いきなり止まられて対処できない、急に入って来られた、など状況は様々ですが

本人は事故がなぜ起きたのか分かっているでしょうか。

前回の事故を教訓に、具体的な安全行動を取っていたのでしょうか。

事故を起こしたらひとまず降ろす

人身事故になった時は少なくとも1週間、物損でも2~3日は、乗務から外した方が良いと思います。その余裕がないという場合でも、同じ期間管理者が同行して運転をチェックするなどの対応は必要です。

忙しい日常業務から離れて、冷静さを取り戻すため、落ち着いて事故が起きた状況を考える、事故を起こすことの重大性を理解してもらうためです。

会社によっては数カ月間、地上の物流センター業務に就かせるところがあるくらいです。

怒らない管理者ではダメ。

『この会社の重要な戦力として働いてもらっているのに、プロであるあなたが何故事故を起こすのか』、ときっぱり言うことから始まります。

間違っても『事故を起こしてくれといったことはない』、『他に代わりはいくらでもいる』、などといってはいけません。気持ちは分かりますが、反発するだけで逆効果です。

逆にまあまあ、『間違いは誰にでもあることだから、今度からは気を付けて運転してくれ』などと今回の件をこれで終わりにするような言い方には賛成できません。

本人にとってせっかく自分の運転に気づく機会を奪ってしまうことになるからです。

もちろん会社である限り利益を出さないとやってはいけませんから、今回の事故が会社にどのような損失を与えているのかということを言って頂きたいと思います。

金銭的損失、信用損失、運送会社の法的社会的責任、そして被害者がいるなら相手を思いやること。

何故事故が起きたのかを本人から聞く

とは言っても、これ以上事故を起こして人を傷つけないために、本人には違う業界に行ってもらった方が良いという場合もあります。

何度事故を起こしても反省がない

軽い事故だからいいと思う人

相手が怪我をしているのに思い遣れない

自分のことばかり心配する

このような人は運転を職業とするには不向きだと思います。

事故を起こしたことをどう思っているのか聞いてみて、何も返ってこない。

運転にも変化がないということなら、さらに事故を起こす可能性が高いです。

もうひとつは事故の原因を誰のせいにするかということです。

たまたま運が悪かった、ついてなかった

急に止まったのだから相手が悪い

もしこの車がいなかったら事故は起きてない

こういう人がある程度いるのも事実です。

特に事故の大きさから、自分で抱えきれない精神的な重圧を感じている場合には、そちらの方に気持が引っ張られることがあります。

人間として自然な反応でもあります。管理者はゆっくり話を聞いてあげてほしいと思います。思いつめているようなら外部の専門家に相談を。

ただし、それほど重大事故でもないのに責任逃れで上のようなことを言う人は、問答無用です。

毅然とした態度で、『反省と今後の対策がない者を乗務させる訳にはいかない』というべきでしょう。

『これからどんな運転をするの?』と聞いた時に

『もっと一生懸命に運転する』とか、『しっかり運転する』とか、『もっと注意する』、『もっと見る』、などと答える人です。

精神論で緊張感を高めるという意味では必要なことですが、自分の運転に対する洞察としては不十分です。

何をしっかりするのか、何をどのように注意するのか、が本人にも分かっていないために、このような答えしか返ってきません。

管理者が指摘したり、教えてはいけません。誰よりも本人が一番よく知っているはずだからです。

具体的に『自分はこういう状況で、こういうことが欠けていた(または出来なかった)ために事故になった。これからは事故にならないためにこういうことをする。』

より具体的なものが出てくるまで、一生懸命に考えてほしいことです。

自分で気がつくことが出来れば、この人は将来、皆の手本となるほどの優れたドライバーになれると思います。

感想、ご質問等お待ちしています。

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交通事故件数が減少に [事故防止]

1月2日、警察庁のまとめで、平成21年の交通事故件数が

死者、負傷者、事故件数のいずれでも減少に転じたことが分かった(産経1月3日)。

飲酒運転の厳罰化や後部座席シートベルト着用の義務化などの、法改正が効果をみせているためとみられる。

死者数は、前年より241人少ない4,914人で、昭和27年以来、57年ぶり4千人台となった。

死者数

平成10年   9,211人

   11年   9,006人

   12年   9,066人

   13年   8,747人

   14年   8,326人

   15年   7,702人

   16年   7,358人

   17年   6,871人

   18年   6,352人

   19年   5,744人

   20年   5,155人

   21年   4,914人

事故発生件数は、過去最悪の平成16年から5年連続で減少している。

事故発生件数

平成10年     803,878件

   11年     850,363件

   12年     931,934件

   13年     947,169件

   14年     936,721件

   15年     947,993件

   16年     952,191件

   17年     933,828件

   18年     886,864件

   19年     832,454件

   20年     766,147件

   21年     736,160件

負傷者数も、平成16年から5年連続で減少。

負傷者数

平成10年       990,675人

   11年     1,050,397人

   12年     1,155,697人

   13年     1,180,955人

   14年     1,167,855人

   15年     1,181,431人

   16年     1,183,120人

   17年     1,156,633人

   18年     1,098,199人

   19年     1,034,445人

   20年       945,504人

   21年       908,874人 

減少傾向の背景は、飲酒運転に対する罰則強化、シートベルトの運転席、助手席、後席着用義務化、エアバッグ装着車の普及、等となっている。

交通事故が減少傾向にあることは、何より喜ばしいことだと思います。

交通事故件数が、一頃100万件に届くのではないかという勢いがあったことを考えると、日本全国で安全運転に対する意識が高まったと考えられるでしょう。

しかし、私としてはもうひとつの側面が大きく働いているように思います。

それは日本経済の経済活動が収縮して、デフレの真っ只中にあること、生産活動や設備投資の減少、高い失業率、消費が落ち込んでしまい、その結果道路を走る車の数が減少していること。

悲しい話ですが、経済が好調で景気の良い時は交通事故も多くなる、という関係があるようなのです。

今後はそうならないことを願います。

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ナンバーのカバーは全面禁止に! [事故防止]

ナンバープレートに付けるカバーが全面的に禁止されるという(12月4日産経)。

国交省は省令を改正し、来秋(22年)にも施行する方針で、違反には最高50万円の罰金。

樹脂製となるカバーは、グレーに近い黒系から無色透明まであり、カー用品店で販売されてきた。

道路運送車両法で、ナンバープレートは見やすいように表示することになっているが、スピード違反の取り締まり装置から逃れるよう加工されたタイプもある。

また汚れ防止や、折り曲げる等のいたずら対策で装着する無色透明のものは、光に反射したり、カバーの縁が影を作ったりで、読み取りにくくなるとのことから、全面禁止となる。

国交省には数年前から「ひき逃げがあっても、目撃者がナンバーを読み取りにくい」「車を使った犯罪を助長する」といった意見が多数寄せられていた。

一方、トラックの後部ナンバープレート取り付け位置について、バンパーと荷台の間に隠れるように取り付けられることが多く、「見づらい」という苦情が寄せられており

国交省有識者検討会は、車体後部から30㌢以上奥まらないようにすることや、見やすい角度に設置する、といった細かい基準を定めるという。

_

ナンバープレートというと、乗用車の運転席ダッシュボードに立てかけて走る車があったり、ナンバーを背後から見えないよう水平、上向けに折り曲げているバイクなど見かけることがある。

_ 

先日も自分の左横を駆け抜けて行ったのは、ナンバーの見えない二輪で、路線バスが車庫に入るため左にウインカーを出していたのに、お構いなくその左を通過して行った。 

一体どこの車線を走っているのか!と言いたくなる状況。

匿名性と迷惑行為が繋がっているとすれば、問題があるだろう。

運送会社のように、大きく自分の名前を掲示させるのも一つの方法。

よほど見られたくない事情があるのだろうと考えてしまうが、道路交通法では違反に問われるのだから、交通参加者の一人として自覚して欲しい。

 


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自転車は道交法では軽車両です [事故防止]

 

改正道路交通法の概要(自転車利用者対策関係)

  

 『平成20年警察白書 トピックスⅢ 自転車の安全利用に向けた警察の取り組み』から

自転車が関連する交通事故件数は、交通事故件数全体の20,5%を占めるに至るとともに、自転車が無秩序に歩道を通行するなどのルールを守らない利用実態が見られることから、警察では平成19年に道路交通法を改正した・・・・・・

平成19年中の自転車が関連する交通事故件数は17万1,018件で、交通事故件数全体の20.5%を占めるに至るとともに、自転車が無秩序に歩道を通行するなど、ルールを守らない利用実態も目立っています。

 歩行者の安全を確保するための自転車に対する警察官の指示処分を規定

 自転車利用者の交通違反に対する指導警告を強化するとともに、
違反行為により通行車両や歩行者に具体的危険を生じさせたり、
指導警告に従わず違反行為を繰り返したりするなどの悪質・危険な交通違反に対しては、
交通切符を適用した検挙措置を講ずるなど厳正に対処しています。

 

 *******************************

 

自転車安全利用5則

1  自転車、車道が原則、歩道は例外

2 車道は左側を通行

3 歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行

4 安全ルールを守る

 ○ 飲酒運転、二人乗り、並進の禁止

 ○ 夜間はライトを点灯

 ○ 交差点での信号遵守と一時停止・安全確認

5 子供はヘルメットを着用

 

自転車安全5則をみても、これを守っている人など滅多にお目にかかれない。

本来なら、自転車を運転する人たちが率先して歩行者の安全を確保し、交通ルールを守り、安全な社会を形成してくれることを願いたいのだが。

子どもたちのお手本になるどころか、大人達が自分勝手に先を急いで走ることばかり。これでは、見習うべき対象がどこにもないのではないか。

何から何までがんじがらめに規制をする社会であっていいのかどうか、と思う。基本的に、私は規制することには賛成したくない。

気配り、思いやり、譲り合いという日本の良いところがどんどん失われていくように思う。

他者に対する寛容が失われた社会は、キツキツして、とても生きにくい社会である。

生活場面の一つ一つが、法律やルールによって縛り付けられている、など最悪ではないか。

このような社会であっていいと、皆さんは思うのだろうか。

 

 

残念ながら、現在は各自のモラルや心がけなどというものに頼っても、何もペナルティがないという状況がある限り、自転車に乗った人は、自分が優先だと思い続けるのだろう。

以前から自転車の非道ぶりに対する非難は多く、主にトラックやプロのドライバーから、何とかして欲しい、という訴えは絶えなかった。

実際に安全を確保する上で、一番気を付けなくてはならないのは、歩道を猛スピードで疾走する彼らであり、信号の変わり目で、周囲にお構いなく車の後方から交差点に突っ込んでくるルール無視の態度であった。

 

ただし、自転車に乗っている彼らは、交通弱者としての立場から、歩行者と同じように守られるべきものとして扱われてきた。

しかし、歩行者との接触事故も多くなり、歩道を無秩序に走行する行動様式に対して、何らかの対処が必要であることも確かである。

免許を持っているドライバーが大きな責任を負うべきことはその通りだが、免許のいらない自転車を運転する者に、安全確保の責任を問うことも、交通参加者の一人として求められる。

自転車を運転する皆さん!あなたのモラルが問われています。

 

 

 2009年4月7日 テレ朝スーパーモーニングから

多摩川の河川敷では、歩行者、自転車用の道が50㌔。天気のいい日にはウォーキングやランニングの人多く見受けられ、サイクリングファンにも人気のスポットである。

危ない、危ない、かなり危ないです。全然徐行してないです!うわー速い!

猛スピードで走り抜ける自転車、さらに競い合うような走行、

東京都府中市が管理する堤防沿いの道、『府中多摩川かぜの道』では、 自転車関連の事故が相次ぎ、問題になっている。

歩行者: 音もなくサーっと来るから、だから怖い、ほんと怖いよね。

歩行者: スピード出しすぎなんだよね、歩いている人は後ろからは分からないからね。

府中市はあくまで歩行者優先とし、スピードを出しすぎている自転車には注意を呼びかけるが、

自転車を押している子供の前を、自転車が猛スピードで接近、危うくぶつかりそうになる、

かなりのスピードで、スポーツタイプの自転車が来ている、

警視庁によると、多摩川の河川敷では、この2年間で自転車による事故が46件(届け出のみ)、70代の女性が脳震盪で全治1カ月の重傷事故も起きている。

スピードを出している多くが、変速ギアのついたスポーツタイプ。最近の自転車ブームで、その数は増えているという。計測すると35㌔から40㌔出ていた。

花見客が沢山くつろいでいる傍で、子供たちが駆け回り、そのすぐ側を自転車がスピードを出して走り去っていく、という映像。・・・・・・・・・・・コワ~!

 

 

 2009年5月14日 日テレサプライズ『怒る人が次々登場』から

自転車と歩行者の交通事故は、この10年間で4倍になっている。

自転車は音が聞こえないですよ、なかなか、後ろからサーっときて、ポンっとぶつかっちゃうから、

もっと大きな問題は、バイクなら自賠責で万が一事故のときは、保証金が出るけど、自転車に場合は保険入ってないと、重大事故なのに保険金もっていうことがありますのでね。

こんなサンバイザーのデカイやつかぶって、携帯打ちながらお母さん、危ないって!

あれスピードかなり出るじゃないですか、勢いで行きたいっていう感じで、けっこう信号無視する人が多いですよ。

で歩道から車道、歩道から車道って、バーっと乗り入れて、あれはけっこう危ないわ。法整備とか講習会とかちゃんとしないと、子どもがひかれたり、自転車にぶつかって死ぬっていうこともありますから、

免許というほど重くなくとも、ちゃんとするべきじゃないかと、それと合わせて、主婦の方の3人乗りが許可されました。これは経済的には素晴らしいことなんですけども、あれ一緒に共倒れしちゃって、子どもも倒れちゃうんで、

これもね、やっぱり命にかかわることなんで、何とかしないと、いつか事故が増えていくんじゃないかと危惧しておりますので、このまま放っておく政治家、行政が許せないと、怒っております。

 

 

2009年7月2日 フジTVとくダネ!から

(7月1日から)自転車ルールが改正されたのを知っていました?

×ヘッドフォンで音楽を聴きながら運転しています。

自転車の若者: (車の音とかも)全然聞こえないですね。事故りそうな時が結構ありましたね。

×携帯メールをしながら自転車を運転しています。地域によっては罰金あり

若者: メールしてました。さっき警察に注意されました。

女性: そうなんですか、知らなかったです。

東京などは、傘をさしながら、携帯を使用しながらの運転は5万円以下の罰金

その一方で、昨日からOKになったものも

自転車の3人乗り

幼稚園の送り迎えとか、どうしても下の子供を置いていく訳にもいかないし、

3人乗り専用の自転車が登場。フレームの強度を上げた。十分な強度や安定性など、6つの基準を満たせば、認証。3人乗り用自転車として認められます。

自転車って前のカゴに重いものを乗せただけで、かなり不安定になるじゃないですか、できればねえ、大切なお子さんを乗せて運転して欲しくないけどね。

 

2009年11月17日 産経新聞 産経抄から

自民党の谷垣禎一総裁が自転車事故で、顔面を数針縫うけがをしたニュースに触れて、

大阪市内の交差点で、自営業の女性が大怪我をした自転車同士の事故をめぐり、大阪地裁が、ぶつかったパートの女性に約1300万円の損害賠償を命じる判決を言い渡した。

自転車に乗らなくても、歩いているかたわらを後ろから猛スピードですり抜けていったり、信号を無視して交差点に突っ込んでくる自転車に、しばしばヒヤリとさせられる。

現在日本は、8,000万台以上の自転車を保有する、中国、米国に次ぐ世界第3位の自転車大国だ。

一方で先進国の中で自転車事故の発生率が1位という不名誉な記録もこの10年以上続いている。

汚名返上のために、マナー向上を訴えても効果は薄い。歩道に自転車を当然のように走らせてきた、道路行政を根本的に見直すしかない。

 

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Excelでグラフを作りましたが、アップロードの仕方が分かりませんでした。

数字だけ紹介します。

平成年    全交通事故発生件数    自転車関連事故件数

10       803,878                    143,017

11             850,363                    154,510

12             931,934                    173,876

13             947,169                    175,223

14             936,721                    178,289

15             947,993                    181,845

16             952,191                    187,980

17             933,828                    183,653  

18             886,864                    174,262

19             832,454                    171,018

 

 

 

 

 

 


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魔のカーブ 繰り返される悲劇 [事故防止]

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産経新聞10月26日に、次の記事が出ていました。

『魔のカーブ 繰り返される悲劇』

今月9日、首都高で横転した大型トラックの積み荷が、対向車線を走っていた乗用車に直撃し、運転していた男性が意識不明の重体となる事故が起きた。事故が多発する“魔のカーブ”や急な下り坂、合流地点、・・・・。何故事故は繰り返されるか。業界関係者からは、日本の物流事情を指摘する声も上がる。(滝口亜希)

コンクリ片

9日午後4時40分、東京都板橋区前野町の首都高速5号上り線で乗用車を運転していた男性(32)の頭に、直径30㌢ほどあるコンクリート片が直撃した。対向する下り線で2㌧トラックが横転し、荷台のコンクリート片の一つが乗用車に直撃したのだ。警視庁は自動車運転過失傷害の現行犯で、トラックを運転していた男(21)を逮捕した。

多発地点

この一帯は事故多発地点の一つとして知られ、コンクリート片が散乱した現場の約3㌔南にある熊野町カーブはドライバー間で「魔のカーブ」と呼ばれる。

事故多発地点では、警視庁などが誘導灯やLED板を設置し、注意喚起しているが、警視庁交通規制課の担当者は「ここは危ないですよと現場で知らせる従来の対策には限界がある。カーナビなどを利用し、事前に危険個所を知らせる対策を進めなければならない」と話す。

速度規制

大型車の事故については、ドライバーへの“プレッシャー”を要因とする声もある。                全日本トラック協会の担当者は「時間や鮮度の管理に対する荷主の厳しさは世界一と言われる。ドライバーは予定より早く着くことも遅く着くことも許されず、そうしたプレッシャーが影響している可能性もある」と分析する。

一方、「速度規制のあり方を見直す必要がある」とするのは、首都大学東京の大口敬教授(交通工学)。「誰も守らない速度が規制速度になっているところもある。一律で低い速度を設定するよりも、直線部分などは規制速度を上げ、カーブなど本当に危ない部分に限定して規制を厳しくすれば効果が上がるのでは」と指摘している。

***************************************

 

首都高5号線は、カーブの多い事でドライバーに知られており、都心から関越道で所沢、川越、高崎方面に行く時は必ずという位にここを通るようになる。自分でも数えきれない程、ここを走った記憶があるが、満載の時は急カーブで外に引っ張られるために、バランスを崩し、何度もヒヤッとした思い出がある。

やがて慣れてくると、次はどんなカーブがあるかが分かってくるので、手前でスピードを抑え、後ろから追突されないよう、細かくブレーキを踏みながら通過していた。

周囲を走る乗用車は当然猛スピードで、80㌔や100㌔は出ているから、それに合わせて走っていると簡単に横転してしまう。トラックとしては、荷物の無事だけを考えて、周囲の車に左右されず、我が道を行くことが一番良いのではないだろうか。

また、積載車両にとって割り込みや急ブレーキは何よりも怖いので、首都高を走る時は前を思い切り空けて、出来るだけ遠くの方に入ってもらうよう、心がけていた。

よく、制限速度内で走っていて横転事故になったからカーブが悪い、などと訳の分からない話があるが、制限速度内の事故ならば道路の形状のせいに出来るのかどうか。トレーラに限らず、一体型のトラックでも天井まで重量物を積めば、相当にバランスが悪くなり、ちょっとした傾斜や段差があっても、車両は傾いてしまう。

少し以前は、積載オーバーが当たり前みたいにどんどん積まされていたから、物流センターを出る時の段差で、おおっ、危ない、という体験をするのは日常の事であった。そういう時にはギシギシいいながら、スピードを出さないよう、段差があるとゆっくりそれに合わせて、という具合に運転していたはずなのだが。

積載重量オーバーも少なくなり、道路の状態が格段に良くなった現在、そのような体験を持ち合わせていないドライバーが増えて行くことに心配が残る。

上の記事で「速度規制のあり方を見直す必要がある」とのことだが、工学系の先生が考えることはこの程度なのだろう。確かにカーブを通過する車の全体的な速度を落とすには効果があるかも知れないが、ここで事故を起こしているのは、全体の中でも極々一部でしかない。

しかもスピードを出す人は、カーブに入っても直線路と同じように走ろうとするだろう。カーブのスリルを味わいたいという人もいる。急いでいるドライバーはどうか。少しでも早く着きたいのであるから、速度を落とすよりもこのまま行ってしまうのではないか。

運送会社の社長から聞いたことなのだが、スピードを出すドライバーは何度注意しても、しばらく経つとまたスピードを出すようになる、とのことだった。

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